フェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)がリバプールを買収した年に、同クラブに加入したカディス出身MFスソ。10代の頃からポテンシャルを評価されており、若いながらもアンフィールドでは将来を嘱望されていた。
2012年にトップチーム昇格を果たすと、途中アルメリアでのレンタル期間を経て、通算21試合に出場した。右ウイングや中盤からゲームを作る能力に長けており、左足から繰り出されるパスやクロスでチャンスを生み出すことも。
当時チームを率いていたブレンダン・ロジャーズ監督からも評価されていた中、2015年の冬に大きな決断を下した。スソはACミランに新天地を求め、約4年間のリバプールでの生活に終止符を打った。29歳になったミッドフィルダーは、この移籍劇を振り返ると、今だったら残留を選んでいたと吐露した。
「アメリカ人がクラブを買収し、多くの選手を獲得し始めた年に、僕はクラブに加入した。」
「ブレンダン(・ロジャーズ)は、”ここにいてくれ、頼りにしているから” と言った。でも、若いうちは物事を十分に考えられず、忍耐力がないのかもしれない。」
「僕は、毎試合プレーできる “普通の” チームに行って、もっと成長して戻ってきたかった。たぶん、今また同じ状況になったら、同じことはしなかっただろう。」
the Guardian
結果的には、イタリア移籍が功を奏し、通算153試合24ゴール36アシストと見事な数字を残した。混沌としていたACミランの攻撃を引っ張り続け、クラブでの活躍が認められて、スペイン代表でも5試合に出場するなど着実なキャリアを歩んだ。
移籍を決断した背景には、チームの若返りを狙っていたACミランからの猛プッシュがあった。レギュラーとしての立ち位置を希望していた若きミッドフィルダーには魅力的に映ったようで、イタリアの強豪でなければ移籍していなかったと振り返った。
「復帰した時、契約は1年残っていた。僕は更新したかったし、リバプールもそうして欲しがっていたけど、(アドリアーノ・)ガッリアーニがミランがチームを若返らせる目的で、僕に電話してきたんだ。」
「僕にとって好ましいオファーだったし、新たな挑戦、重要性を感じたいという気持ちもあった。リバプールに4年いて幸せだったけど、ミランもビッグクラブだった。」
「もし他のクラブだったら、僕は去らなかったかもしれない。リバプールに残っていただろう。」
the Guardian
2020年には母国スペインに戻り、セビージャに移籍。ラ・リーガでも通算133試合10ゴール14アシストを決めている。今季もここまで多くの試合でスタメン出場を飾っており、今後も活躍を見せてくれることだろう…