ミッドフィルダー陣のテコ入れ以外に、この夏の移籍市場において、リバプールは左利きのセンターバックを追い求めていた。チェルシーDFレヴィ・コルウィルやトッテナムDFミッキー・ファン・デ・フェン(当時ヴォルフスブルク所属)らが有力なターゲットと報じられていた。
結果的には、ジョーダン・ヘンダーソンやファビーニョらの予想外の退団もあり、中盤の再構築に時間も予算も投じたため、誰1人としてセンターバックを獲得するに至らなかった。20歳DFジャレル・クアンサーが頭角を表しているものの、この冬にもふたたび同ポジションの選手の確保に注力すると予想されている。
スポルティングDFゴンサロ・イナシオやボーンマスDFロイド・ケリーら左サイドバックでも稼働可能なディフェンダーへの関心が伝えられる中、ブラジル方面からは20歳DFルーカス・ベラルドに対して、リバプールが熱視線を送っているとのニュースが連日流れている。
ブラジル紙『UOL』は、サンパウロに所属する若き左利きのセンターバックがまだまだ発展途上の選手であることを断言しつつも、リバプールはその秘めた高いポテンシャルを無視できずに、獲得に乗り出す可能性を示唆した。
「プロになってまだ1年数カ月しか経っておらず、ブラジルサッカーの経験しかないため、サンパウロのチームでポジションを争うには、まだもう少し試される必要がある。しかし、(ルーカス・)ベラルドには十分な可能性がある。サンパウロから彼を引き抜こうと躍起になっているリバプールは、そのことをよく知っている。」
ブラジルの国内リーグでもレギュラーに昇格したばかりで、トップチームでの経験値不足は否めない。ヨーロッパでのプレー経験がある選手と天秤にかけた場合、優先されるべきは欧州の大きな大会でプレー経験を持つ選手であろう。
リバプールが関心を持っているのは事実のようだが、優先度は決して高くはないだろう。まずは即戦力級のセンターバックを確保したうえで、それでも必要があれば、若き逸材獲得に動き出すはずだ…