モハメド・サラーやサディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノが最強フロントスリーを誇っていた時代に、彼らの控えを任せられる選手を探していたリバプール。ゲーゲンプレスが持ち味のチームは、スピードのある選手を求め、ドイツ代表FWティモ・ヴェルナーに注目していた。
当時はRBライプツィヒでゴールを量産し、100ゴール以上を記録。同国代表にも常に選出され、次世代を担うストライカーとして大きな期待をもたれていた。リバプールも獲得を試みたものの、元シュトゥットガルトFWはチェルシー行きを決断した。
ところが、ロンドンでは輝かしい数字を残せずに、決定機を外すシーンも散見された。急激に得点を奪えなくなった快足フォワードは、2022年の夏に古巣復帰。ふたたびRBライプツィヒに降り立ったが、2度目のチャレンジはうまく行かず、この冬にはトッテナム・ホットスパーにレンタル移籍が決定し、プレミアリーグで再起を目指す。
ニール・ジョーンズ（英ジャーナリスト）は、ドイツ代表フォワードが当時下した決断がキャリアに与えた影響に言及し、リバプールに移籍していれば、より多くのゴールを奪い、多くのタイトルに恵まれたであろうと語った。
「彼は、重要な場面でもう少し慎重に次の移籍先を選んでいれば、キャリアが大きく変わっていたかもしれない選手の好例だと思う。」
「2020年、彼はリバプールで非常に注目されていた。彼らは広範囲に追跡し、経歴や性格について詳細な調査を行い、契約の可能性をめぐり、RBライプツィヒと長時間の対話を行っていた。」
「しかしチェルシーは、サラー、マネ、フィルミーノの前線3人がまだ全盛期だったアンフィールドでプレーするよりも、自分たちのチームにとって不可欠な存在になれると選手を説得し、その過程でより良い条件を提示した。」
「私の個人的な感覚では、ヴェルナーがマージーサイドに移籍していたら、ウェスト・ロンドンでプレーするよりもはるかにフィットしていただろう。チェルシーでチャンピオンズリーグを制したことは知っているが、2シーズンにわたってプレミアリーグで10ゴールしか決めていないことを考えると、移籍を成功とみなすのは無理がある。」
「リーグカップ決勝のリバプール戦では、11人中8番目にPKを決めたし、数カ月後のFAカップ決勝では、サブとして使われなかった。それが、スタンフォード・ブリッジでの彼の時間を物語っている。」
「リバプールはほとんど後悔していない。ヴェルナーを逃した後、彼らはディオゴ・ジョッタと契約した。ヴェルナーもそうしていただろうが、それはわからない。」
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