昨年の夏、大型補強を繰り返し移籍市場の中心となったサウジ・プロフェッショナルリーグ。30歳前後で、ヨーロッパサッカーに翳りが見え始めたベテラン選手のみならず、まだまだ全盛期の20代中盤の選手獲得にも成功し、周囲を驚かせた。
最後の大物として、アル・イテハドが追っていたのが、リバプールFWモハメド・サラー。1億7000万ユーロとも言われる大金での口頭オファーを行ったものの、移籍期限が迫り、後釜を確保できない中、所属クラブは放出を断固拒否。今シーズンの活躍から、契約延長も視野に入れていると見られる。
ただし、サウジアラビアはエジプシャン・キングの獲得を諦めていない。アル・ヒラルが同様に巨額のオファーを準備していると伝えられる一方で、アル・イテハドは1億2000万ユーロを準備し、ふたたび同選手獲得に乗り出すと、海外メディア『ESPN』が報じた。
2025年6月まで契約を結ぶエジプト代表ウィンガーは、この夏にはその期間が残り1年となる。リバプールにとっては、まもなく32歳を迎える選手を大金で売却できる最後のチャンスであり、ユルゲン・クロップ監督から新時代に突入するタイミングで、大きな決断を下す可能性はゼロではない。
加えて、昨夏の課題の一つであった後継者の確保にも十分時間が残されており、もしも目処が立った場合には真剣に売却を検討するかもしれない。
ただし、アンフィールドでの存在感は劣ることなく、同選手の代わりに、重要な試合で決勝弾を奪えるだけのエース級のパフォーマンスを披露できるアタッカーは見当たっていない。契約更新できないにせよ、ラストシーズンをリバプールで過ごすように説得する可能性も否定できない。
はたして、ゴールを量産し続けるエジプト代表ウィンガーの未来はどこにあるのだろうか…?