2022年の冬にトッテナム・ホットスパーとの争奪戦を制し、リバプールはコロンビア代表FWルイス・ディアス獲得に成功した。加入当初からフロントスリーと抜群のコンビネーションを披露し、初戦とは思えないフィット感を見せ付けた。
その後も、ドリブル突破を武器に、ゴールやアシストに貢献。疲れを感じさせる時期もあったが、最近の試合は切れ味鋭い動きを取り戻し、怪我人が続出するチームにおいて、最終盤まで走り続け、勝利の原動力になっている。
母国コロンビアでは、両親の誘拐という大事件も乗り越え、精神的にも強くなった27歳ウィンガー。その父親はバルセロナでのプレーが息子の夢だと語ったこともあり、スペイン移籍の噂が流れ始めており、リバプールが同選手の売却にも前向きであると、英『The Sun』が報じた。
加入直後よりもゴールを自ら狙うプレーも増え始めており、ディオゴ・ジョッタやコーディ・ガクポ、ダルウィン・ヌニェスらとの熾烈な競争を勝ち抜く姿勢を見せ続けている。左ウイングからの崩しはリバプールのひとつの形でもあり、新たな指揮官を迎える来シーズンでも貴重な戦力となってくれるはずだ。
レッズがチームの主力を手放すわけもなく、逆サイドのエジプト代表モハメド・サラーの去就も騒がれる中、代役を獲得するために、左ウィンガーに予算を振り分けるわけもない。
可能性が出てくるとすれば、新指揮官が元ポルトFWを戦力外とみなした場合か、選手が移籍を直談判した場合のみだろう。ただし、スポーティング・ディレクターすら決まっていない現時点で、新たな監督の思考を読み取るのは無理な話だ。
スペインから複数のクラブが関心を示しているとも言われるコロンビア代表ウィンガーは、ユルゲン・クロップ政権の終焉とともにアンフィールドを離れることになってしまうのか…?