サウジ・プロフェッショナルリーグからの熱視線が続くエジプト代表FWモハメド・サラー。リバプールは契約更新を狙っているとの報道も出回っているが、ユルゲン・クロップ監督が退任し、組織体制が大きく入れ替わるため、エジプシャン・キングの去就は不透明だ。
リバプールにとっては大金を手に入れる最後のチャンスとも言われる中、今年中に32歳となる同選手の後釜探しが進んでいる。ヨーロッパを舞台に活躍する右ウィンガーが報道を賑わせるが、ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFWペドロ・ネトもターゲットのひとりと報じられている。
英『Metro』によれば、アーセナルやマンチェスター・シティ、ニューカッスル・ユナイテッドらも関心を示すポルトガル代表ウィンガーをめぐり、5300万ポンドの移籍金で獲得できるとのニュースも流れたが、所属クラブはその金額を吊り上げ、8000万ポンドの売却益を狙っているようだ。
インフレし続ける世界経済に引っ張られるかの如く、プレミアリーグのクラブが支払う移籍金も年々高まりつつある。財政面での引き締めも厳しくなっているが、他のリーグよりも潤沢な予算を持つクラブが多く、リバプール以外の3チームは惜しみなく提示する金額とも言える。
健全経営を目指すリバプールにとっては、法外な金額と捉えられるだろう。モリニュー・スタジアムで通算100試合を超える出場数を記録しており、今シーズンも攻撃時には脅威となっている。とくにカウンターでは足の速さとドリブル突破でチャンスを作り続け、時にはゴールも決めて見せる。
ただし、エジプト代表ウィンガーほどの得点力はない。どちらかと言えば、アシストに長ける選手であり、直接的な代役とは考えにくい。また、負傷で長期間離脱するシーズンも多く、2022/23シーズンも27試合を欠場していた。
一方で、あの爆発的な加速力と左サイドバックを翻弄する攻撃力は魅力的。プレミアリーグの強豪クラブでも十分にレギュラー争いに食い込めるだけの人材であり、得点感覚さえ改善すれば、リバプールの歴史に残るレジェンドになり得るだけのポテンシャルを有する。
8000万ポンドが真実であれば、リバプールが争奪戦に加わる可能性は低いが、はたして23歳ウィンガーの未来はどのような道を歩むのだろうか…?