リバプールにしては大金を投じて、ベンフィカから獲得したウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェス。ポルトガルではゴールを量産し、ヨーロッパでも屈指のストライカーとの前評判で加わったが、加入1年目は絶好のチャンスを外しまくり、センターフォワードとしてのプレーもままならないままシーズンを終えた。
2年目に入ると、前線の真ん中でのパフォーマンスが向上。アシストの数が増えているが、GKとの1対1など簡単に決められるシーンでは枠に飛ばない、もしくはキーパーに当ててしまうことも多く、ゴール前での決定率はさほど改善されていない。
ニューカッスル戦やノッティンガム・フォレスト戦では劇的なゴールを奪い、ピッチ上で感情を剥き出しにするプレースタイルは人気を集めるものの、点取り屋としては物足りない部分も目立つ。
現役時代にはリバプールの左サイドバックとしてプレー経験を持つ元スペインU-21代表DFホセ・エンリケは、24歳のフォワードがアンフィールドで求められるレベルに達していないと語り、チャンスを拭いにし続ける出来を嘆いた。
「ダルウィン・ヌニェスは求められるレベルに達していないし、これまでもそうだった。」
「彼はいい選手だし、私は彼をとても気に入っているし、ファンも彼を愛しているが、過去のリバプールのベストなフォワードたちのレベルには達していない。彼は良いプレーヤーだが、リバプールの9番ではない。」
「ヨーロッパの多くのトップチームでプレーできるだろうが、トロフィー獲得に挑戦しているチームにとっては十分ではない。かつての前線3枚は世界屈指だったが、今のチームにはモハメド・サラーとディオゴ・ジョッタの2人しかいない。」
「コーディ・ガクポはゴールスコアラーではないし、サディオ・マネやサラーのように毎シーズン20ゴールを奪うこともできない。ロベルト・フィルミーノはそんなにゴールを決める選手ではなかったが、それ以外の多くのことを与えてくれた。ダルウィン・ヌニェスは多くのチャンスを得るが、頻繁に外しすぎる。」
Grosvenor Sport
フロントスリーは世界を見渡しても最高級のアタッカーだった。あの3人と比較されるのは選手として難しいが、現状の前線はコンビネーションもチグハグで、エジプト代表FWの衰えが見え始めている中、真のストライカーと呼べるのは、ポルトガル代表フォワードくらいだろう。
ただし、チャンスに顔を出しているのは事実。あとは、ゴール前での落ち着きや駆け引きを身につけられるかどうか。また24歳と若く、世界的なストライカーに変わる時間は残されており、アンフィールドの歴史に名を刻む点取り屋になってくれることを祈りたい…