ユルゲン・クロップ政権からプレースタイルをテコ入れしたアルネ・スロット監督は、中盤の要として、レアル・ソシエダMFマルティン・スビメンディ獲得に本腰を入れた。何度も話し合い、スペインのクラブが手出しできないオファーを提示し、移籍成立まで待ったなしかに思われた。
ところが、子供の頃から育ってきたクラブに忠誠を誓ったスペイン代表MFは、リバプールからのオファーを拒否し、ラ・リーガに残ることを決断した。心情を揺さぶる説得があったと言われるが、レッズが補強に失敗した事実には変わりない。
ソシエダを率いるイマノル・アルグアシル監督はこの決断に満足しており、イングランドのビッグクラブに対してノーを伝えたことを誇りに思うべきだと語った。そして、その背景には今いるクラブが偉大であると感じている現れだとも口にしている。
「マルティン・スビメンディは、リバプールが高額オファーを提示したにもかかわらず、ノーと言った。彼を誇りに思わなければならない。」
「私にとってはレアル・ソシエダこそが偉大なクラブであり、スビメンディも同じように考え、リバプール・フットボールクラブのオファーを拒否することを決めたのだと思う。」
より競争力が高く、世界各国から最高レベルの選手たちが集うプレミアリーグでのプレーを拒否。また、同リーグやチャンピオンズリーグでも優勝できる可能性を断り、思い出深いクラブに将来を誓った。お金や名声よりも、馴染みを大切にした結果だろう。
選手の判断であり、どちらも正しい選択だ。リバプールは希望した選手を取り逃したわけだが、他の守備的ミッドフィルダー獲得には動かない確率が高まっている。他にもセンターバックやアタッカーにも注目するレッズだが、期限ギリギリでの補強はあり得るのだろうか…？