近年のプレミアリーグで上位争いを繰り広げてきたマンチェスター・シティとリバプール。最近はアーセナルが復調しており、3チームによる三つ巴に発展。昨シーズンは終盤までこう着状態が続くも、シティが栄冠を手にした。
今シーズンも優勝候補に挙げられる3チーム。そして、初めて彼らがぶつかり合った。エティハド・スタジアムで行われたのは、シティ対アーセナル戦。ホームチームが先制するも、アーセナルが逆転。それでも、最後の最後に同点に追いつき、勝ち点を分け合った。
ロドリの負傷離脱、レアンドロ・トロサールの退場など激しい戦いになったものの、最も注目されたのは、ひとり少なくなったアーセナルが後半に講じた戦略。前に選手を残さずに、全員守備で完全に引き気味に戦い、まるで昇格チームのような戦いぶりに終始した。
結果的にはミケル・アルテタ監督の戦術が功を奏し、アウェイで勝ち点を奪取。しかし、シティのポルトガル代表MFベルナルド・シウバはその戦い方に不服なようで、ユルゲン・クロップ監督が率いていたリバプールとの対戦を引き合いに、消極的な戦い方に納得していない口ぶりだった。
「どう違うか？わからないけど、おそらくリバプールはすでにプレミアリーグで優勝していて、アーセナルはまだ優勝していない。リバプールはチャンピオンズリーグで優勝していて、アーセナルは優勝していない。」
「リバプールはいつでも、試合に勝つために我々と正面から向き合ってきた。その観点からすると、アーセナルとの試合は、リバプールと対戦したときのようなものではなかった。」
ドイツ人指揮官がリバプールを指揮していた頃は、マンチェスター・シティとは試合を通じて殴り合いが基本だった。ともに高い位置でボール奪取を狙い、相手の裏を狙うサッカーで、そのスピード感は世界を見渡しても数少ないエキサイティングな試合だった。
ジョゼップ・グアルディオラのもとで働いていたアルテタ監督だけに、アーセナルとシティの試合は互いに見合う時間帯も多い。確かに、そういう点では選手としても、観客としてもテンポの早いサッカーが魅力的なのは当たり前だ。
アルネ・スロット監督は、シティやアーセナルに臆することなく、最高のサッカーを見せることができるだろうか…？