アルネ・スロット監督の就任で、インサイドハーフから中盤の底にポジションを変更したオランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフ。当初は不安も過ぎったものの、プレミアリーグ開幕からトップレベルのパフォーマンスを披露し、起用に応え続けている。
オランダ代表でも好調を継続しており、覚醒のシーズンを過ごしている。まだ序盤戦だけに、シーズンを通していまのようなプレーぶりを維持しなければならないが、現在の継続性を考えれば、十分に終盤戦でもチームの中心として活躍してくれるポテンシャルを感じざるを得ない。
ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ戦でもプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出された22歳の守備的ミッドフィルダーだが、マンチェスター・ユナイテッドやバイエルン・ミュンヘンに在籍していた元イングランド代表MFオーウェン・ハーグリーヴスは、守備的MFのスペシャリストの必要性を主張した。
「彼は目覚しい活躍をしているが、守備的な中盤の選手ではない。このようなチーム(ウルブス)と対戦するときはそれでいい。身長は190センチ。彼は22歳で、すべてを持っている。しかし、守備的MFのスペシャリストではない。」
「違いはある。でも、大きな試合、つまりプレミアリーグやチャンピオンズリーグで勝つための一発勝負の試合では、スペシャリストが必要だと思う。リバプールはファビーニョでそれを示したし、シティはロドリでそれを示した。」
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元ブラジル代表MFファビーニョがアンフィールドにいた頃、そしてスペイン代表MFロドリがマンチェスター・シティで求められる役割に対して、スロット監督が守備的MFに要求する能力が異なるため、ひとりで中盤の底を守れる選手の優先度は低い。
日本代表MF遠藤航も同上の理由で、あまり試合に出られておらず、この夏にレアル・ソシエダMFマルティン・スビメンディを追い求めた事実からも明らか。
ハーグリーブスの主張を鵜呑みすると、格上もしくは同レベルのクラブと戦うときにはフォーメーションやプレースタイルも変える必要があるが、アレクシス・マック・アリスターとのコンビが通用している以上、根拠に乏しい意見と言わざる得ない。