モイセス・カイセドやロメオ・ラビアを逃したリバプールは昨夏、当時シュトゥットガルトでプレーしていた日本代表MF遠藤航に白羽の矢を立てた。加入直後こそプレミアリーグに戸惑っていたが、年末こそから適応すると、シーズン後半戦はチームの主軸として数多くの試合をこなした。
しかし、アルネ・スロット監督の就任で序列が下がってしまった。同選手のポジションに求める役割が異なり、オランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフが圧倒的なパフォーマンスを披露していることもあって、ベンチを温める日々が続く。
この夏の移籍市場において、マルセイユが獲得オファーを提示した日本代表キャプテンだが、リバプール退団の噂は燻っている。イングランドのクラブも関心を持っているとも言われ、もしも新たな守備的ミッドフィルダー確保が実現できれば、この冬にも売却される可能性が報じられている。
31歳のベテランMFは、メディアで飛び交う噂話には耳を貸していない。日本代表キャプテンはあくまでリバプール残留が当面の目標であると語り、タフなシーズンを乗り越えて、タイトルを勝ち取るためにはすべての選手が必要になると明かした。
「新しい監督がやって来た。彼はすべての選手を見たいと思っている。」
「何かを判断するには早すぎる。リバプールのようなクラブには、選手層の厚さが必要。すべてのコンペティションでプレーし、タイトルを獲得するためには、すべての選手が必要になる。」
「みんなが僕についてなんと言おうと、僕のプランはここに残ることだ。」
「自分のやるべきことを実行し、コンディションを整えてきた。」
Synchronous
自分の立ち位置を理解し、やれることを着実に実行する。不平不満を露にすることもなく、高いリーダーシップも兼ね備える。レギュラーでなくとも、チームにとってはピッチ内外で貴重な戦力となり、かつてのジェームズ・ミルナーのように、野球のクローザー的な役割で途中投入する世界線も面白そうだ。
短い出場機会でも光るプレーを見せており、安定感のあるパフォーマンスは必ずシーズンのどこかで必要とされる場面がやってくるはずだ。昨シーズン同様に、求められたときに期待以上のプレーで、監督やコーチ陣の評価を高め、自らの手でプレー時間を増やしてくれるだろう…