ユルゲン・クロップ政権でトップチームデビューを飾り、右サイドバックとして世界的な選手にまで成長したイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルド。守備の甘さも許せるほどのパス性能を有し、時には中盤の底から試合を組み立てる。
アンフィールドでは319試合を終えた時点で、83アシストを記録しており、ディフェンダーとは思えない数字を残している。左サイドバックのアンディ・ロバートソンとの両サイドからの攻撃参加は一時代を築き、相手の守備陣を切り裂いた。
レアル・マドリードも獲得に熱心な26歳のサイドバックだが、かつてイングランド代表やマンチェスター・ユナイテッド、そしてスペインの首都でも活躍したデビッド・ベッカムは、現役時代の同僚リオ・ファーディナンドとの対話の中で、同選手のプレースタイルと自分自身のプレーを重ね合わせた。
「もし私が見ている選手の中で、ボールを供給する部分やクロスの上げ方、パスの出し方が似ていると思う選手がいるとすれば、それはトレント(・アレクサンダー=アーノルド)だろう。」
「彼の視野の広さは信じられない。並外れた選手だが、私が選手を見ていて思うのは、彼のボールの入れ方、見えているもの、供給するロングボールに自分自身を重ねてしまうということだ。」
「選手によっては考えもしないようなボールを出す。それが彼の選手としての魅力なんだ。」
Rio Ferdinand Presents
マンチェスター・シティMFケビン・デ・ブライネやノッティンガム・フォレストMFジェームズ・ウォード=プラウズら圧倒的な右足を持つミッドフィルダーも存在する中、リバプールDFの魅力を熱く語った。
近年は偽サイドバックとしてもプレーし、サイドだけではなく、真ん中でのプレーの精度も増しつつあり、リバプールにおける絶対的な攻撃の起点。たまに繰り出すミドルシュートも強烈で、ベッカムとは違う特徴も兼ね備える。
注目はその去就。リバプールと契約を結び、来季以降もアンフィールドでプレーするのか。もしくは、レアル・マドリードからの熱烈なアプローチに応じ、サンティアゴ・ベルナベウに移籍してしまうのだろうか…?