現在進行形で契約更新に向けた話し合いが行われているリバプールとエジプト代表FWモハメド・サラー。チームでもトップの給与を受け取る32歳のウィンガーに対しては、フリーエージェントになるタイミングを狙い、サウジアラビアが巨額のオファーを準備している。
いまのところは進展が見られず、来年以降のキャリアが不透明な中、英『The Times』ポール・ジョイス記者が興味深い記事を書いた。2025年6月までの契約を結んだ2022年の夏、ユルゲン・クロップ前監督は、当時アヤックスに所属していたブラジル人FWアントニーが議論の的になっていたようだ。
「2年前の夏、サラーと(彼の代理人であるラミー・)アッバスとの交渉の最中にも、解決の見込みがないと思われた時期があった。」
「フェンウェイ・スポーツ・グループの社長であり、当時のクラブ運営の責任者であったマイク・ゴードンが、最終的に更新することが賢明なリソースの使い方であると判断したと考えられている。」
「とりわけ、ユルゲン・クロップが話し合っていたとされる選択肢のひとつが、サラーの代わりにアントニーを獲得することだったのだから、その慧眼は証明された。」
いまでもエースとしてリバプールの攻撃陣を牽引するエジプシャン・キングは、今季も好プレーを連発し、早くも10ゴール10アシストに乗せた。対照的に、2022年8月にマンチェスター・ユナイテッド入りを果たしたブラジル代表のウィンガーは、プレミアリーグに馴染めていない。
アヤックス時代の恩師、エリック・テン・ハフ監督のもとでオランダの頃のパフォーマンスを見せられていない。ゴール数も物足りなさを露見し、名門クラブでレギュラーを張るにはあらゆる能力が足りていない印象だ。
ルベン・アモリム監督が潜在能力を目覚めさせる可能性もあるが、現時点での評価を比べると、またマンチェスター・ユナイテッドが支払った移籍金も考えると、リバプールはモハメド・サラーとの契約延長という賢明な判断を下したと評価するほかない。
とはいえ、後継者はいずれ探し出さなければならない。はたして、リバプールはサラーがアンフィールドを離れるその日、誰を後釜として起用するのだろうか…?