ズヴォレでは将来を嘱望される若手ディフェンダーとして期待され、セップ・ファン・デン・ベルフは2019年の夏にリバプール入り。ところが、イングランド生活や一人暮らしにも苦しみ、トップチームで印象的な活躍ができず、ほとんどのシーズンをレンタルで過ごした。
プレストン・ノースエンドを皮切りに、シャルケやマインツなどブンデスリーガでも実力を示すと、同じくオランダ人のアルネ・スロット監督の就任でトップチーム定着かに思われたが、強力なセンターバック陣を崩せず、またレギュラー扱いを求めた同選手は、ブレントフォードに完全移籍を果たした。
総額2500万ポンドの移籍金とともに、スタメンの座を手に入れると、ここまで12試合に出場。マンチェスター・シティやトッテナム・ホットスパーら強豪クラブ相手にも90分間プレー。惜しくも黒星となったものの、プレミアリーグでも活躍できることを証明している。
海外メディア『Football Transfers』によると、プレミアリーグ第4節で対戦したジョゼップ・グアルディオラ監督が同選手を高く評価しており、オランダ代表DFジェレミー・フリンポンとともに、クラブ側に獲得を要請したようだ。
また、最近の移籍市場においても関心を示しており、獲得の可能性を探っていたとも報じているが、国内リーグでのライバル関係もあって、獲得に向けた動きを見せることはなかったそう。
右サイドバックや左サイドバックとしてもプレー可能。スピードは決してある方ではないが、賢いプレースタイルを武器に、適切なポジショニングで相手の攻撃を封じ込める。現代的なセンターバックに求められるテクニックも有しており、スペイン人指揮官が気に入るのも納得できる。
ブレントフォードに移籍した際、次の移籍に支払われる売却条項が付帯されていたと見られる。もしもマンチェスター・シティに移った場合には、リバプールは移籍金の17.5%を受け取る権利を持ち、金額次第では多くの資金を手に入れられるかもしれない。
はたして、元リバプールのオランダ人DFは、古巣とライバル関係にあるチームに加入する未来はあるのだろうか…?