10代の頃からその才能を認められ、プレミアリーグのトップクラブが注目していた逸材ライアン・セセニョン。元ウェールズ代表FWガレス・ベイルを彷彿とさせるダイナミックなプレースタイルで、当時左サイドバックというポジションも重なり、大物になるかと思われた。
2019年にはフラムからトッテナム・ホットスパーに移籍。同じくロンドンの拠点のクラブで、ベイルと同じ道筋を辿ることが期待されるも、思ったほどの成長を手に入れられず、2024年の夏に契約満了に伴い、フラムに復帰していた。
トッテナム移籍の2年前、リバプールは左サイドバックを求めて移籍マーケットで目を光らせていた。セセニョンもターゲットのひとりに挙げられていたものの、最終的にはプレミアリーグから降格したハル・シティからアンディ・ロバートソンを獲得した。
いまや世界的な左サイドバックに成長したスコットランド代表キャプテンをチームに迎え入れたのは、リバプールの目利きが証明された瞬間と言える。30代になり疲れも目立ち始めたが、依然として重要なトップチームのメンバーだ。
非常に対照的なキャリアとなったわけだが、24歳になった元神童はトッテナム・ホットスパーに移った経緯を吐露。ポチェッティーノ監督のもとでプレーすることが自分の糧になると確信し、競争力のあるクラブに飛び込んだと明かした。
「トッテナムは何年も僕に関心を持ってくれていた。当時、マウリシオ・ポチェッティーノが僕を欲しがっていたのは知っていたよ。」
「そして、トッテナムが僕との契約を強く望んでいることがわかったとき、僕は ” 分かるだろう” と思ったんだ。トッテナムは前年にチャンピオンズリーグ決勝に進出したばかりで、リバプールには負けたんだ。」
「だから、ポチェッティーノの下でプレーしている若い選手として、そこに行って彼の下で仕事をするのは正しいタイミングだと思ったんだ。だから僕は、そこに飛び込むことにしたんだ。」
「プレミアリーグで降格したあのシーズン、どのチームが僕を狙っているかは分かっていた。そこからは、どこに行きたいかを選ぶだけだった。」
「それでトッテナムを選んだ。もちろん、代理人からクラブの裏事情や、彼らが僕との契約を望んでいることを聞いたよ。そういうことを全部ね。」
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