2006年まで遡り、当時フェイエノールトで活躍していたオランダ人FWディルク・カイトは、リバプールにステップアップを果たした。母国では196試合で119ゴール57アシストを挙げたチームのエースは、アンフィールドでもアタッカーのひとりとして実力を見せ付けた。
リバプールでは2012年にチームを去るまで、285試合71ゴール41アシストを記録。オランダ時代の数字からは見劣りするものの、抜群のスタミナでピッチに全体をカバーするプレースタイルはイングランド人を熱狂させ、右ウイングを中心に欠かせない存在となっていた。
元オランダ代表のフォワードは、リバプールに移籍する1年前の2005年には、同じくプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーに移るチャンスがあったことを明かし、会長から直に電話をもらったものの、もう1シーズンをエールディヴィジで過ごすことを決断したようだ。
「リバプールに移籍する1年前、移籍市場の最終日にトッテナム・ホットスパーに行くチャンスがあった。」
「スパーズのダニエル・レヴィ会長から電話があったんだ。僕を欲しがっていたよ。」
「フェイエノールトを去るのは、とても奇妙な瞬間だと思った。フェイエノールトにストライカーがいないのは、大金を手にしたとはいえ、とても不思議なことだった。その後、(代理人の)ロブ・ヤンセンと僕は、移籍しないことを一緒に決めたんだ。」
「マルコ・ファン・バステン(当時のオランダ代表監督)は、これは僕自身にとってだけでなく、オランダのチームにとっても非常に良い移籍だと言ってくれた。」
「彼は僕がオランダのサッカーでは大きくなりすぎたと考えていて、もっと大きなクラブへの移籍が必要だと考えていたんだ。」
「そして、リバプールは僕にとって良いクラブだと思ってくれている。リバプールのような歴史のあるクラブが僕を欲しがっていたなんて、夢のようだよ。」
「最初の週はただ呆然としていたけど、今は彼らのためにプレーできて光栄に思っている。僕のプレーはイングランドに向いていると思うし、プレミアリーグに典型的なタイプの選手だと思う。」
「前線に競争があるのは知っているけど、それはチームにとっていいことだ。誰もが1シーズンに50~60試合に出場できるわけではないんだ。」
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