フェイエノールトからリバプールという世界的な名門クラブにステップアップを果たしたアルネ・スロット監督。初挑戦となるプレミアリーグで首位を立ち、チャンピオンズリーグでも唯一の全勝クラブとして、順位表のトップに君臨している。
快勝している試合ではなく、接戦をものにすることも多い。ユルゲン・クロップ監督の良さをそのままに、ポゼッションを保ち、守備的にも安定感のあるチームに変貌を遂げ、シーズンを折り返すところで、他のクラブとの勝ち点差を拡げつつある。
現役時代にはアヤックスやACミランでレジェンド級のパフォーマンスを披露し、オランダ代表でも歴史に残るゴールも奪ってきたマルコ・ファン・バステンは、同郷の指揮官の手腕に触れ、ここまで感銘を受けた監督は他にはいないと賛辞を送った。
「私はこれまで何度もスロットに会ってサッカーについて話したことがあるが、戦術的に彼は素晴らしい。監督にこれほど感銘を受けたことはほとんどない。」
「しかし、彼のサッカーの考えをすべて伝え、選手たちにその通りにプレーさせるやり方には本当に感心させられる。すべてが冷静なのは、彼が “メガ” インテリジェントだからだ。」
「スーパースターや一流選手は個性が強く、気難しいものだが、スロットはとても賢いので、彼らを自分の望む方向に導くことができる。」
名将の後釜として難しいタスクを引き受け、ここまでは成功を収めている。しかし、まだまだ挑戦は序盤戦。就任初年度にプレミアリーグ制覇という偉業を成し遂げ、アンフィールドの歴史に名を刻む一歩を踏み出すことができるだろうか…？