アンフィールドに移って以来、安定感のあるゴールセービングで強固な守備陣を支え、時には的確なパントキックからモハメド・サラーのゴールを演出してきたブラジル代表GKアリソン・ベッカーは、今シーズンも守護神に君臨している。
現在控えGKを務めるアイルランド代表GKクィービーン・ケレハーは今夏で退団濃厚で、3番手GKヴィテツラフ・ヤロシュも契約満了で今季限りでチームを離れる予定。逆に、バレンシアGKギオルギ・ママルダシュヴィリ獲得は決まっており、来季はブラジル人GKとレギュラー争いを繰り広げる想定だ。
海外メディア『TEAMtalk』によれば、リバプールはまさのチーム作りを検討しており、チームの守護神を売却することに前向きなようだ。選手本人は昨夏に関心をもたれていたサウジアラビアよりも、ヨーロッパに留まり、トップチームでプレーしたい意向とも報じている。
アンフィールドでは “300” に迫る試合でゴールマウスを守ってきており、数々のセーブでチームを救ってきた。プレミアリーグやチャンピオンズリーグ制覇にも大きく貢献し、32歳となったいまでも世界最高峰のゴールキーパーの座を譲っていない。
ブラジル代表でも70試合でピッチに立ってきた同選手を手放すのは現実味がない。ジョージア代表GKはプレミアリーグで初めての挑戦で、慣れるまでの時間は必要。また、アルネ・スロット監督のプレースタイルも理解しなければならない。
加えて、バレンシアやジョージア代表はどちらかといえば守りに重点を置いており、ポゼッションを高めるようなプレーはしていない。シュートストップには定評があるが、ペナルティエリアを飛び出したり、後ろから繋ぐスタイルも覚えないといけない。
そのためにも、ベテランGKの存在は必要不可欠。ともに高め合う中で、数年間かけて入れ替えていくのが理想的なシナリオだろう。
はたして、予想に反して、アリソン・ベッカーがリバプールを離れる未来はあるのだろうか…?