ユルゲン・クロップからアルネ・スロットに時代が引き継がれたリバプール。オランダ人指揮官は中盤の構成を変更するなど、前任者のプレースタイルを維持しつつも、独自のプレースタイルを持ち込み、見事に融合させてみせた。
ただし、嗜好するサッカーを展開するための理想的な選手が揃っているとは言えない。昨夏の移籍マーケットでは、レアル・ソシエダMFマルティン・スビメンディに加えて、ニューカッスルFWアンソニー・ゴードン獲得に迫っており、新たな時代に向けて動き出そうとしていた。
結局はどちらも獲得に失敗し、来シーズン以降のためにジョージア代表GKギオルギ・ママルダシュヴィリとの契約を結ぶ一方、エジプト代表FWモハメド・サラーの控え要員として、イタリア人FWフェデリコ・キエーザを迎え入れた。
決して派手な補強を実施しなかったリバプールは、この冬も静観。しかし、今夏の移籍市場においては積極的な動きを見せると予想されており、センターフォワードやセンターバック、左サイドバックなど複数のポジションで候補者が浮かび上がっている。
英『Anfield Watch』によると、リバプールはスビメンディやゴードンとともに、マンチェスター・シティに所属していたアルゼンチン代表FWフリアン・アルバレスにも注目していたようで、6000万ポンドの評価を下していた。
結果的に、6500万ポンドに加えて、1700万ポンドのアドオンの契約内容でアトレティコ・マドリードに移籍した25歳のフォワード。スペインでも自慢の決定力を見せ付け、43試合を終えた時点で22ゴールを奪い、5アシストも記録している。
同紙は続けて、リバプールが依然として同選手に関心を示していると伝えているものの、わずか1年でラ・リーガを離れさせるためには1億ポンドを超える巨額オファーが必要であるとも報じた。
ダルウィン・ヌニェスやルイス・ディアス、ディオゴ・ジョッタらの去就が取り沙汰される中、新たなアタッカー確保を狙っている。とはいえ、1億ポンドもひとりの選手に投じるとは思えず、アンフィールドに加わることはなさそう。
なお、アルゼンチン人フォワードの代理人を務めるフェルナンド・イダルゴ氏は、その事実を認めた。一方で、アトレティコ・マドリードと参戦する大会に集中していることを理由に、それ以上の詳細は語らなかった。
「リバプールが昨シーズン、フリアンに興味を持っていたことは理解している。」
「将来について、フリアンは重要な大会に出場しており、それらに完全に集中しているため、今はそれについて話す適切な時期ではない。」