昨シーズンまでフェイエノールトを率いていたアルネ・スロット監督は今季、アンフィールドでの指揮という人生でも大きなチャレンジに挑んだ。前任は世界的名将でもあるユルゲン・クロップ監督の後を引き継ぎ、大きなリーグや舞台での経験に乏しいこともあり、疑問が投げかけれることも。
しかし、プレシーズンからオランダ人指揮官は違いを見せつけた。中盤の構成を変更し、シーズン前半はクリーンシートも多く達成するなど安定した守備を披露。後半戦は疲れも出始めて、毎試合のように失点を許す展開が続くも、セカンドハーフでの逆転劇で勝ち点を積み重ねてきた。
ドミニク・ソボスライのカバーやトレント・アレクサンダー=アーノルドが必要以上に上がらないことで、モハメド・サラーの守備負担が低下。より攻撃に集中できるようになったエジプシャン・キングは脅威的なペースでゴールに絡んだ。
2位アーセナルに大差を付けて迎えたアンフィールドでのトッテナム・ホットスパーとの一戦。引き分けでもプレミアリーグ優勝が決まるリバプールは、最終的に4点差での大勝を収め、オランダ人の監督として初めてイングランド国内リーグのタイトルを掲げた。
シーズン中からクロップ前監督とコミュニケーションを図ってきたことを明かしたスロット監督だが、そうした話し合いよりも、タイトル争いできるチームを残してくれたことが最大の助けになったと、トッテナム戦直後に語った。
「もし今私が携帯を取ったら、99.9パーセントの確率で彼からのメッセージがあると思う。」
「実際には100パーセント確信しているけど、まだ見ていないよ。」
「シーズン中、私たちは “Whatsapp” で連絡を取ったり、話したりしたことが何度もあった。」
「昨シーズン、彼が別れを告げたとき、私をあのように紹介してくれたことで、彼がどんな人間であるかを示してくれたと思う。もちろん、それは助けになったが、最も助けになったのは、トロフィーを獲得できたチームを残してくれたことだ。」
BBC Sport
