リバプールに生まれて、リバプールのアカデミーを経て、トップチームでデビューを飾ったスティーブン・ジェラード。若い頃から才能を爆発させ、アンフィールドの歴史上でも最高傑作のひとりとして、チャンピオンズリーグ制覇をもたらした。
選手個人としての能力もずば抜けており、イングランド代表の常連。フランク・ランパードとの共存がうまく行かずに、代表ではそこまで結果を出したわけではないものの、クラブレベルでは得点も取れ、守備もできる万能型のミッドフィルダーとして名を馳せた。
そんな名選手にはいとこがいる。同じくリバプールで生を受けたアンソニー・ジェラードは、地元のライバルチーム、エバートンのアカデミーで育ったが、アンフィールドに移籍するチャンスが何度かあったと明かし、 “いとこ” との共闘していた可能性に触れた。
「リバプールと契約するチャンスは3回あったけど、スティーブンはスティーブンで、私は “いや、自分の道を歩きたいんだ” といった感じだった。」
「彼の尻馬に乗れとは言わないが、彼がクラブで何をし、何を成し遂げてきたかを考えれば、フットボールクラブで私を良い方向に導いてくれただろう。」
「だから、エバートンでプロ契約を結んだとき、リバプールから2つのオファーがあったけど、 “いやだ、やりたくない” と思ったんだ。」
「今にして思えば、プレミアリーグ出場とか、もしかしたらチャンピオンズリーグのメダルだって、当時ベンチにいた若者たちと一緒に手にできたかもしれない。」
The Football Historian Podcast
2020年1月、チェスターフィールドを最後に現役を退いた元アイルランドU-18代表のセンターバックは、ウォルソールやカーディフ・シティ、ハダースフィールド、オールダム、シュルーズベリーなど数々のクラブを渡り歩いた。
プレミアリーグでのプレー経験はなく、主にリーグ1やチャンピオンシップで活躍。しかし、スティーブンと並べれると比較対象にはなり得ず、親戚同士でキャリアは大きく異なった。
アンフィールドでいとこが共闘となれば話題になっていただろうが、そんな物語も10代の頃に消滅してしまっていた…
