10代の頃からトップチームでプレーし、ユルゲン・クロップ監督のもとで世界的な右サイドバックまで成長を遂げたトレント・アレクサンダー・アーノルド。スター選手やリーダーシップに優れた選手たちに囲まれた若者は、チャンピオンズリーグやプレミアリーグ制覇を成し遂げた。
昨シーズンからは副キャプテンに任命されると、これからは中心的な選手としてチームをタイトルに導いてくれると思われたが、新たなチャレンジを希望したイングランド代表DFはレアル・マドリード行きを決断し、6歳から過ごしたクラブとの契約延長に断りを入れた。
これまでは公になっていなかったものの、アンフィールドから離れることを正式に発表した同選手。自身のSNSにメッセージと動画を投稿し、リバプールで関わった選手やコーチ、スタッフ、サポーターなどに感謝の言葉を述べた。
しかし、サポーターからの反応は悲喜交々。背中を後押しする人もいれば、チェルシーやレアル・マドリード移籍の噂にもリバプールに留まったスティーブン・ジェラードと比較し、アレクサンダー・アーノルドは本当のスカウサーではないとの投稿も目立つ。
このようなファンの反応について、元リバプールDFジェイミー・キャラガーは彼らの気持ちを代弁。地元で育ったスター選手が生まれ育ったクラブを退団し、他のクラブでプレーしたいと言えば、人々は失望を感じて当然だと綴った。
「リバプールのファンは、(トレント・)アレクサンダー・アーノルドの退団に対する反応が、賢明さよりも感情的なものだと言われている。」
「このような移籍に対するファンの気持ちを分析するとき、本当に世間知らずで妄信的なのは誰なのか?というのが私の答えだ。」
「マンチェスター・ユナイテッドは、全盛期のライアン・ギグスやポール・スコールズがレアル・マドリードに移籍するのを喜んでいただろうか?チェルシーは、ジョン・テリーがジョゼ・モウリーニョの後を追ってスペインに行ったとして、彼の幸せを願っただろうか?ブカヨ・サカがベルナベウで白いシャツを着るという生涯の野望を叶えたいと言ったら、アーセナルのファンはどう思うだろうか?」
「”あの選手たちがそんなことをするはずがない” というのが、予想通りの反応だ。」
「でも、そこが重要なのでは?選手たちは、他のクラブではプレーしたくないと本心から言えば、もっと愛されるものだ。地元で育った才能が夢を生きているというイメージが幻想だとしたら、人々は失望を感じる。」
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