リバプールの未来を左右する移籍話が浮上している。長年にわたり右サイドから攻撃の起点となってきたトレント・アレクサンダー=アーノルドが、2024/25シーズン終了後に契約満了で退団すると公表し、レアル・マドリード行きが内定した。
ユルゲン・クロップ政権の象徴でもあったイングランド代表DFの退団は、リバプールにとって新たな時代に進むキッカケになり得る。プレミアリーグ2連覇を狙うクラブにとって、空いた穴をどう埋めるのかが、今夏の補強戦略における最重要課題のひとつとなっている。
ファブリツィオ・ロマーノ氏によれば、すでにコナー・ブラッドリーの昇格を視野に入れているものの、アルネ・スロット監督はさらなる選択肢を求めて動き出しているという。
海外メディア『GIVEMESPORT』Callum Bishop記者によると、オランダ人指揮官が右サイドバック候補として4選手をリストアップしており、その中の1名には間もなく正式オファーが提示されるようだ。その補強リストに名を連ねるのは、どのような顔ぶれなのだろうか。
最も注目を集めているのが、バイエル・レバークーゼンに所属するオランダ代表DFジェレミー・フリンポンだ。スピードと突破力を武器に、シャビ・アロンソ率いるレバークーゼンのブンデスリーガ制覇に大きく貢献。
右サイドからの縦への推進力とゴール前への絡みは、まさに“新時代のサイドバック像” を体現している。スロット監督と同じくオランダ人いう点も移籍実現の追い風になり得る。リバプールは3400万ポンド前後で最初のオファーを出すとも言われ、契約条件は問題にならなそうだ。
意外性のある候補として名前が挙がっているのが、ノッティンガム・フォレスト所属のオラ・アイナ。28歳のナイジェリア代表DFは、かつてはフラムでの不安定なプレーで批判を受けたこともあったが、今季は守備の安定感と安定した出場数で評価を高めている。
経験豊富なベテランとしてローテーションを支える役割に加え、場合によってはレギュラー争いを繰り広げる可能性も十分にある。左サイドバックとしてもプレー可能で、過密日程を勝ち抜くために貴重なユーティリティプレーヤーになるかもしれない。
セリエAのフィオレンティーナで堅実なプレーを見せるブラジル人DFドドも、リバプールの関心を集めているターゲットのひとり。代表歴こそないものの、今季はリーグ戦32試合に出場し、安定したパフォーマンスを披露。堅守速攻を支える重要なピースとして評価されている。
アイナと同様、攻撃よりも守備に重きを置いたスタイルであり、ブラッドリーのバックアップやローテーション要員として現実的な候補となっている。移籍金も比較的リーズナブルで、リスクを抑えた補強を望む場合には選択肢として理にかなっている。
将来性を重視した補強として、ASモナコのブラジル人DFヴァンデルソンの名もリストに挙がっている。23歳という若さながら、フランス・リーグアンでコンスタントに出場を重ねており、ファビーニョ以来となるモナコ産ブラジル人の成功再現が期待されている。
移籍金は約3000万ユーロが想定されており、即戦力というよりは中長期的視野での獲得になりそう。ただし、順調にプレミアリーグにフィットすれば、将来的にブラッドリーと定位置を争う存在にまで成長する可能性は十分にある。
誰がアンフィールドの新たな右サイドバックを担うのか、そしてどの選手に対して最初の正式オファーが出されるのか。今後の動向に大きな注目が集まっている…
