アヤックス時代には16歳から才能を見せ付けてきたライアン・フラーフェンベルフは、次なる挑戦の場として、ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンを選択。ステップアップを果たしたものの、ドイツでのキャリアは不満が残る結果に終わった。
満足のいくプレー時間を得られず、ベンチに座る時間も多かったこともあって、オランダ人MFは1シーズンのみでブンデスリーガを離れることを希望。アヤックスにいた頃から関心を示していたリバプールに新天地を求めた。
アンフィールドでの1年目こそ印象強いパフォーマンスを披露したとまでは言い難いが、アルネ・スロット監督の就任で事態は急変。守備的ミッドフィルダーとして覚醒すると、プレミアリーグでも屈指のNo.6に成長を遂げた。
クリスチャン・フォルク氏(ドイツ人ジャーナリスト)は、いまやリバプールに欠かせない選手となったフラーフェンベルフをわずか1年で手放してしまったことに後悔しており、フラムからポルトガル代表MFジョアン・パリーニャに支払った金額は大きな痛手になってしまったと綴った。
「もちろん、ライアン・フラーフェンベルフのバイエルン退団については、内心では後悔している。クラブは彼の能力を把握していたが、彼はバイエルン・ミュンヘンでは決して得られない(リバプールでは与えられた)プレー時間を必要としていた。」
「トーマス・トゥヘルは、フラーフェンベルフがピッチのもっと高い位置で、おそらく10番か攻撃的な8番としてプレーすると考えていた。」
「しかし今シーズンは、このオランダ人選手がより守備的な中盤の役割も十二分にこなせることを証明した。もしトゥヘルがそれを見抜いていたなら、バイエルンはジョアン・パリーニャに5100万ユーロを費やすことはなかっただろう。それは今でも大きな痛手だ。」
「彼を連れてきたマルコ・ネッペとハサン・サリハミジッチの功績は大きいが、やはり選手を信頼し、頼りにする監督が必要だ。結局のところ、もし選手がリバプールでこのようなパフォーマンスを見せることができるのであれば、それは明白だ。」
CF Bayern Insider
ユルゲン・クロップ政権ではインサイドハーフとして、現在の位置よりも高い位置でプレー。中盤の形が違かったため、単純比較はできないが、相手のペナルティエリア付近でのボールタッチも多かったが、今季はよりビルドアップにも携わり、チームにリズムをもたらしている。
最大の魅力は、自らのドリブルで前を向き、そのままの推進力でボールを運べるところ。日本代表MF遠藤航が先発で出れない理由とも言えるが、元マンチェスター・ユナイテッドMFポール・ポグマにも近しいボール扱いは、まだまだ成長の余地をの残す。
オランダ代表でも常連になり始めている同選手は、さらなる成長を遂げ、ドイツ王者に苦悩を植え付けることになるのか…?
