現在24歳のエンドイェは、2024/25シーズンのボローニャで主力として活躍。公式戦39試合で9ゴール5アシストと結果を残し、イタリア国内のみならず欧州の舞台でも実力を証明している。なかでも圧巻だったのは、コッパ・イタリア決勝・ACミラン戦での決勝弾。実に51年ぶりのタイトルをクラブにもたらす殊勲の一撃となり、その一夜にして彼の評価は天井知らずに跳ね上がった。
イタリア・セリエAで輝きを放ち続けるスイス代表FWダン・エンドイェ。その名が欧州トップクラブの移籍リストに挙がる中、リバプールも例外ではないようだ。とりわけ、彼の代理人が将来的なステップアップの可能性を公に語ったことで、この夏の移籍市場を賑わすキーマンとして注目が集まっている。
彼を巡る争奪戦は避けられそうにない。同選手の代理人はイタリアメディアで「多くのビッグクラブが彼を欲しがっている」と明言。その中には当然リバプールも含まれていると見られており、実際に複数クラブからの問い合わせもあるという。
「ボローニャは素晴らしいクラブだった。だが、彼はもう一段階成長している。次のステップに進む準備はできている」と、今夏の移籍に前向きな姿勢を示している。
さらに、「クラブと今後について話し合う必要がある。彼はすでにボローニャで歴史を築いたが、さらに上の舞台を目指す可能性は否定できない」と、移籍の可能性を強くにおわせた。
リバプールは今夏、アルネ・スロット監督の下でチームの再構築を進めることになるが、即戦力のアタッカー補強は最重要課題のひとつ。スピード、決定力、そしてビッグゲームでの勝負強さを兼ね備えるエンドイェは、理想的なターゲットと言えるだろう。
ただし、獲得レースにはライバルも多い。ナポリは今冬すでに獲得に動いていたとされ、アントニオ・コンテ監督が熱望しているとの報道もある。加えて、ボローニャが昨夏にリッカルド・カラフィオーリやジョシュア・ザークツィーといった主力を売却した前例も、交渉の流れを左右する要素になり得る。
とはいえ、リバプールのウィンガーは充実している。フェデリコ・キエーザが1年でイタリア復帰が噂されているものの、ルイス・ディアスやコーディ・ガクポがおり、ハーヴェイ・エリオットも右ウイングでプレー可能だ。
前線での補強ポイントは、センターフォワードとなる。ダルウィン・ヌニェスの退団まで待ったなしの状況で、得点力もあり、ボール扱いにも優れる長身のストライカーに注目している。オファーまでは至っていないが、複数のターゲットが浮上している。
よって、リバプールが本格的にスイス代表のアタッカーに触手を伸ばすと思えないものの、この逸材がアンフィールドの地を踏むのか…その答えが出るまで、しばらく目が離せない。
