昨季、チャンピオンシップのプレーオフ決勝でサンダーランドに敗れ、惜しくもプレミアリーグ昇格を逃したシェフィールド・ユナイテッドは、リセットを図るように指揮官を交代。クリス・ワイルダーの後任として、ハル・シティを残留へ導いたルベン・セレスを迎え入れた。
スペイン人指揮官は、データに基づいた補強アプローチを強調し、すでに複数のターゲットにリストを広げている。ハル・シティ時代の教え子スティーブン・アルザテや、レクサムとの関連が報じられるオーウェン・ベックらが候補に挙がる中で、リバプールに籍を置く19歳のルイス・クーマスの名前が浮上したと、イギリス紙『Daily Mail』が報じた。
ウェールズ代表FWは昨季ストーク・シティへローン移籍し、厳しい残留争いのなかで公式戦9得点に直接関与するなど奮闘。左右のウイングでプレー可能なユーティリティ性と、カウンター局面での推進力は、シェフィールド・ユナイテッドが求める違いを生む存在に合致している。
クーマスは、リバプールのユースで頭角を現し、2024年にはFAカップのサウサンプトン戦でトップチームデビューを飾った。あの試合での鋭いシュートと落ち着きは、数多くのサポーターの記憶に残っているはずだ。
セレス監督には、若手を生かす手腕がある。ハル・シティではジョー・ゲルハルトを攻撃の軸に据え、結果的にシーズン2位の得点源に育て上げた。クーマスとの相性も申し分ないと見られており、もしこの組み合わせが成立すれば、ブラモール・レーンの攻撃陣に新たな息吹を与えることだろう。
鍵を握るのはリバプール側の判断。ストーク・シティでの成長を踏まえ、リバプールは今夏プレシーズンでクーマスを再評価する方針を持っており、将来的にファーストチームの構想に組み込む可能性も否定できない。
来季こそプレミアリーグへの復帰を狙うシェフィールド・ユナイテッドは、リバプールから将来有望なウィンガーを手中に収められるのだろうか…？