ポルトガルの強豪ベンフィカに所属する24歳のトルコ代表ミッドフィルダー、オルクン・コクチュが移籍市場の話題をさらっている。今夏の移籍金はおよそ4000万ユーロと見込まれており、欧州の複数クラブが熱視線を送っている。
そのなかで、最も注目されているのがリバプールとマンチェスター・ユナイテッドによる争奪戦だ。海外メディア『CaughtOffside』によると、コクチュ本人がリバプールへの移籍を希望しているようだ。
その理由のひとつが、フェイエノールト時代に師弟関係を築いたアルネ・スロット現監督の存在。アンフィールドで2年シーズンが始まる中、同指揮官との再会を強く望んでいるとされ、この信頼関係こそがリバプール側の最大の武器となり得る。
一方で、コクチュに関心を示しているのはプレミア勢だけではない。母国トルコの名門クラブ、ガラタサライやフェネルバフチェ、ベシクタシュも動向を見守っているとされる。ただし、現時点ではプレミアリーグのビッグクラブと競り合えるだけの財政的な余裕はないと見られており、争奪戦の主軸はイングランド国内に絞られつつある。
ライバルのマンチェスター・ユナイテッドもまた、コクチュの獲得に向けて着々と準備を進めている。中盤の再編を視野に入れるなか、特にクリスティアン・エリクセンの後継者を探しているとされ、攻守において高いクオリティを持つコクチュは最適なターゲットと映っている。
ユナイテッドにとっては、スロット監督との絆を持つリバプールに対抗する材料として出場機会の多さを提示できる点が強みとなる。現状のチーム事情を考えれば、即戦力としてプレー時間を確保できる可能性は高い。
ただし、リバプールには中盤の選手層という課題がある。アレクシス・マック・アリスター、ドミニク・ソボスライ、ライアン・フラーフェンベルフらに加え、今夏にはフロリアン・ヴィルツも加わっており、同じポジションを巡る競争は激化必至。
同じく中盤のハーヴェイ・エリオットには退団の噂が現実味を帯び始めている中、ミッドフィルダーのコクチュ獲得に動き出す可能性は限りなく低い。それよりも枚数が足りていないセンターバックやアタッカー陣の補強が優先される。
24歳MFオルクン・コクチュは間違いなく注目に値する人材ではあるものの、アンフィールドでレギュラーを張る未来は想像しにくい。オールド・トラッフォードではチャンスが与えられる可能性もあるが、トルコ代表MFは今夏イングランドに渡るのだろうか…?
