リバプールでの去就が不透明なフランス代表イブラヒマ・コナテ。強靭なフィジカルとスピード、対人の強さを備えたこのセンターバックは、オランダ代表DFフィルジル・ファンダイクのパートナーとしてアンフィールドで活躍してきたが、2026年6月までの契約満了まで残り1年となっている。
リバプールとの交渉は順調ではなく、選手本人もレアル・マドリード行きを希望しているとの報道が流れる中、母国フランスのチャンピオンズリーグ王者も獲得を諦めていない。欧州の2大クラブであるレアル・マドリードとパリ・サンジェルマンが水面下で火花を散らしていると、スペイン紙『Fichajes』が報じた。
コナテは2021年にRBライプツィヒからリバプールに加入し、以降プレミアリーグでも確かな存在感を放ってきた。イングランド代表DFトレント・アレクサンダー＝アーノルドの二の舞を避けるためにも、リバプールは今夏の売却も視野に入れているとも言われる。
スペインの名門レアル・マドリードは、守備陣の再構築に向けた最重要ターゲットとしてコナテをリストアップ。中長期的には、今夏獲得したスペイン代表DFディーン・ハイセンの相棒を務められる選手を欲しており、フランス人DFに熱視線を送っている。
しかし、レアル・マドリードの青写真に思わぬ横やりを入れたのが、フランスの王者PSGだ。ここ数週間でPSGがコナテの獲得に本格介入してきたそうだ。母国のクラブという点も含め、PSGは高額サラリーだけでなく、野心的なプロジェクトを武器に争奪戦を優位に進めようとしている。
パリ側は、将来的にマルキーニョスの後継者としても期待できるコナテを国内に引き戻すことで、チームの象徴として据えたい考えを持っているとされる。すでにこの争奪戦は静かな外交戦の様相を呈している。
コナテを手放すかどうかは、リバプールにとっても非常に悩ましい判断となる。フリートランスファーでの退団というリスクを避けるためにも、クラブは今夏中の売却を容認する可能性があると見られている。
一方で、放出の可能性を見越し、すでに後任探しにも着手している。クリスタル・パレスのマルク・グエイに対する関心が強まっている。イングランド代表としても評価が高いグエイは、年齢的にもフィットする存在であり、ポスト・コナテとして理想的なターゲットとなるかもしれない。
リバプールの最終ラインで存在感を示し続けたフランス代表センターバックは契約更新を行うのか、スペインやフランス行きを決断するのだろうか…？