リバプールで苦しい時間を過ごしているイタリア代表FWフェデリコ・キエーザに、新たな移籍先が浮上している。海外メディア『Caught Offside』によれば、セリエAの名門ACミランと、ラ・リーガで上位を争うアトレティコ・マドリードが、今夏のマーケットで同選手の動向を追っているようだ。
現在27歳のキエーザは、ユベントスから移籍してきた昨季、アンフィールドで本領を発揮できず。度重なる負傷と戦術面での適合不足から、監督の信頼を勝ち取るには至らなかった。シーズンを通して出場機会は限られ、スタメンでの起用はわずかにとどまった。
来年にはW杯を控え、同大会に出場するためにも、毎週のようにプレーできる環境を求めている。プレシーズンツアーには帯同せずに、移籍先を探しており、アタランタなど含めたイタリア勢が関心を示している。
キエーザに最も近いとされるのが、母国イタリアのACミランだ。かつて父エンリコ・キエーザもセリエAで活躍しており、同選手にとってイタリア復帰は精神的にもフィジカル的にも理想的な選択肢となり得る。
ミランがリバプールと間接的な交渉に入っているとの報道も出回っている。資金力に乏しいセリエA勢にとって、格安での獲得は理想的で、金銭面でもリスクを抑えたオファーが準備されているようだ。
一方、スペインのアトレティコ・マドリードも沈黙しているわけではない。ディエゴ・シメオネ監督は攻撃陣にさらなる厚みを求めており、キエーザをウィングだけでなく前線全般で活用できる戦力として評価している。
ラ・リーガでの新たな挑戦は、キエーザにとって未知の領域だが、そのポテンシャルを考えれば大きな飛躍のきっかけとなるかもしれない。
なお、リバプール側は同選手に対して高額な移籍金を要求していないとの見方も出ており、どちらのクラブにとっても手の届く存在となっている。
キエーザの決断が迫っている。現状のままベンチで時間を費やすのか、それともプレーの喜びを取り戻すために環境を変えるのか。彼のキャリアにとって、今夏の選択は決定的な意味を持つだろう。
