若きイタリア代表候補ジョヴァンニ・レオーニが、リバプールを筆頭とする欧州の名門クラブからの熱烈なオファーを断り、パルマに残留することが濃厚となっている。
196cmの長身を誇る18歳のセンターバックは昨季セリエAで17試合に出場。1シーズンにわたって活躍したわけではないものの、短い期間で示したポテンシャルはヨーロッパ中の強豪クラブのスカウトたちの注目を惹きつけた。
ところが、レオーニは移籍を急いでいない。イタリア紙『Calciomercato』によれば、リバプールやインテル・ミラノらからの関心にも、2026年ワールドカップという明確な目標を優先し、レギュラーポジションを確保できるパルマでの継続的な成長を希望しているようだ。
評価額が4000万ユーロとも見られる若きセンターバックに対して、リバプールが熱視線を送るのは必然。ジャレル・クアンサーがバイエル・レバークーゼンに移籍し、イブラヒマ・コナテの去就も不透明。
さらには、ジョー・ゴメスもプレシーズン中に負傷し、アジアツアーからイギリスに蜻蛉返り。新たなセンターバック補強が避けられない状況で、レオーニを最有力候補として位置づけていた。
経験値的に即戦力としてレッズが認識しているとは思えず、アンフィールドでは4番手になる見込み。イタリア現地に情報が伝えている通りだとすれば、カップ戦中心となるリバプール移籍は望む環境とは言い難い。
即戦力のセンターバックとしては、クリスタル・パレスのイングランド代表DFマルク・グエイにも注目しているものの、ロンドンのクラブが値下げに応じない限りは話し合いが継続することはなく、来夏にフリートランスファーでの獲得も睨んでいる。
そういう意味合いでは、パルマに残留ことが若手ディフェンダーにとっては最良の選択となる。昨シーズン後半戦の活躍によって、新シーズンはレギュラーポジションも確約されており、慣れ親しんでいるイタリア国内に留まることを希望していても納得できる。
この選択は、イタリア代表への道筋を考えれば極めて合理的。海外リーグでベンチを温めるリスクを冒すよりも、セリエAでコンスタントにプレーし続けることで、代表のルチアーノ・スパレッティ監督の視界に入り続けることができる。
196cmの恵まれた体格を持ちながら、足元の技術と判断力に優れるモダンなセンターバックとして、評価を高めるレオーニは現在のクラブで成長を続けることが濃厚になっており、無理やり移籍を強行する理由もない。
一方でリバプールの背番号4、つまりフィルジル・ファンダイクをロールモデルとしているとも報じられており、オランダ代表ディフェンダーから学べる環境は魅力的だが、それよりも重要なのは実戦での経験積み重ねになる。
パルマでの1年間が、レオーニにとってワールドカップ出場への試金石となるのか。そして、将来的にアンフィールドのピッチに降り立つことはあるのだろうか…?
