トルコ紙『Nefes』によれば、ガラタサライがリバプールのモハメド・サラー獲得に向けて正式な交渉を開始したようだ。33歳となったエジプト代表FWは、リバプールとの契約を2027年まで残しているが、本人がイスタンブール行きに前向きな姿勢を示していると伝えられている。
リバプールで公式戦400試合以上に出場し、240を超えるゴール数を積み上げてきたサラー。プレミアリーグの歴史に名を刻む存在だが、アルネ・スロット監督の下で進む世代交代の流れの中、年齢や高額な給与を考慮すれば移籍は現実的な選択肢となりつつある。
右サイドからの爆発的なスピードとカットイン、そして左足の決定力。サラーの代名詞とも言えるプレーは、プレミアリーグの守備陣を何度も沈黙させてきた。加えて、相手の背後を突く動きや守備への献身、大舞台での勝負強さは、欧州で再び存在感を示そうとするガラタサライにとって大きな武器となる。
現在のガラタサライはマウロ・イカルディを攻撃の軸に据えているが、右サイドの決定力不足は長年の課題だった。サラーが加われば、イカルディとのホットラインは欧州屈指の破壊力を誇るコンビとなり、国内リーグでの優位性はもちろん、チャンピオンズリーグでも計り知れない価値をもたらすだろう。クラブは今夏、ヴィクター・オシムヘンやイルカイ・ギュンドアンらを補強しており、欧州カップ戦での存在感を取り戻す布陣を整えつつある。
リバプールにとってサラーの放出は考えにくい。今シーズンも先発の座を確固たるものにしており、オランダ人指揮官からの信頼は厚い。ただし、期待されているほどのパフォーマンスを披露できているかは微妙な試合が続く。
また、昨シーズンからは守備に戻る回数を減らし、攻撃に集中するような布陣を敷いている。その分、ゴールやアシストを期待されているが、ここまではゴール前での決定力はもちろん、右ウイングでのパフォーマンスはエジプシャン・キングのこれまでとは程遠い。
リバプールにとっては精神的支柱でもあるサラーだけに、今すぐレギュラー落ちはあり得ない。ただし、ここまでのプレーぶりが続くようであれば、好調を維持するフェデリコ・キエーザや、ジェレミー・フリンポンを高い位置で起用するなど新世代に向けた一手を打たなければならないかもしれない。
はたして、リバプールは2027年まで契約を残すエジプト代表ウィンガーを契約満了を待たずに手放す未来はあるのだろうか…?
