プレミアリーグ開幕から連勝を飾ったにも関わらず、その後苦戦が続くリバプールにおいて目立った活躍を見せるハンガリー代表MFドミニク・ソボスライに対して、レアル・マドリードとマンチェスター・シティが熱視線を送っていると、スペインの有力紙『Diario AS』が報じた。
ソボスライは、リバプール加入後、瞬く間に中盤のダイナミズムを司る存在へと成長した。単にボールを捌くだけではなく、ピッチのあらゆるエリアに顔を出し、強烈なミドルシュートと、相手守備網を切り裂く創造性溢れるパスで、攻撃のスイッチを入れる。
攻撃だけではなく、モハメド・サラーの運動量をカバーしつつも、今季は右サイドバックとしても高いレベルのプレーを披露。攻守にわたる献身性はがあまりにも強烈であるがゆえに、世界最高峰のクラブの視線を引きつけてしまった。
レアル・マドリードは、ルカ・モドリッチの退団で一時代が終焉し、ジュード・ベリンガムらを中心として新たなチームを構築中で、ハンガリー代表のキャプテンが長期的なターゲットとして真剣に検討されている。
一方、マンチェスター・シティも、ペップ・グアルディオラ監督の戦術的な要求を満たせる、稀有な才能として高く評価している。両クラブが彼に抱く関心は、リバプールでの彼のパフォーマンスが、いかに圧倒的であったかを雄弁に物語っている。
2024-2025シーズン、プレミアリーグで36試合に出場し、6ゴール7アシストという、中盤の選手としては傑出した数字を叩き出した。キーパス数や、期待アシスト（xA）の数値は、リーグトップクラスに位置し、リバプールの攻撃をそれほどまでに活性化させ、プレミアリーグ制覇に大きく貢献した。
さらに、運動量とデュエル勝率も、現代サッカーの中盤に求められる基準を遥かに超えている。広大なエリアをカバーするスタミナと、ボール奪取における粘り強さは、彼の技術的な華やかさの陰に隠れがちだが、リバプールの中盤の強度を支える不可欠な要素となる。
レアル・マドリードやマンチェスター・シティが、技術だけでなく、この戦術的な献身性とフィジカルの強靭さに目を奪われているのは間違いない。ソボスライが持つこの両面性を、自らのチームの新たな心臓として迎え入れたいと強く望んでいるのだ。
リバプール側も、この状況を静観しているわけではない。報道によれば、クラブはソボスライとの契約延長交渉を進めており、2030年までの長期契約を結ぶことで、彼のアンフィールドでの未来を確固たるものにしようと動いている。
フロリアン・ヴィルツらを大型補強したリバプールにおいても、チームに欠かせない存在としてピッチのあらゆる場面に顔を出すソボスライを手放すとは思えず、現時点では不満も漏れ出ていないため、新たな契約を締結するのは現実的な路線と言える。
はたして、リバプールは主力ミッドフィルダーと素早く契約更新し、マドリードやマンチェスターからの関心を早めに振り切れるのだろうか…？