世界最高峰のリーグであるプレミアリーグ、そしてその頂点を目指すリバプールというクラブが動向を探るとなれば、その話題は瞬く間に世界を駆け巡る。今、アンフィールドの補強リストの最上位に位置づけられていると囁かれるひとりのセンターバックがいる。それが、アヤックスで圧倒的な存在感を放つクロアチア代表、ヨシップ・シュタロだ。
この熱狂的な議論に、決定的な重みを加えたのが、クロアチアのサッカー界の重鎮であり、かつてリバプールでプレーした経験を持つイゴール・ビシュチャンの言葉である。
彼は、シュタロが「今後1、2年以内にプレミアリーグへ移籍する可能性が極めて高い」と明言。ビシュチャンは、シュタロの持つフィジカル的な優位性と、現代サッカーの要求に応えるプレースタイルが、イングランドの激しい戦いに完全に合致すると力強く物語っている。
リバプールへの具体的な移籍の可能性についても、「十分にあり得る」と述べ、世界中のビッグクラブが彼の動向を徹底的に調査していることに疑いの余地はないと断言。このビシュチャンの発言は彼自身の経験と、シュタロの才能に対する確固たる洞察から導き出された、極めて現実的な評価として捉えて良いだろう。
ビシュチャンが語る後輩のクロアチア代表ディフェンダーのプレミアリーグでの成功を確信する根拠は、 フィジカルと卓越した戦術理解度にある。身長190cmという恵まれた体躯を誇りながら、その動きには重さを感じさせない。
むしろ、驚異的なアジリティと爆発的なスピードを兼ね備えており、プレミアリーグ特有の、一瞬で攻守が入れ替わるトランジションの局面で、その真価を発揮する。アヤックスでのプレーにおいて、彼は常に高いラインを維持し、背後の広大なスペースをカバーする能力を証明してきた。
さらに、彼のビルドアップ能力は、リバプールの攻撃に新たな次元をもたらす可能性を秘めている。アヤックスで培われた足元の技術は確かであり、最終ラインから正確で鋭い縦パスを供給し、チームの攻撃を効果的に加速させる。
イブラヒマ・コナテとの契約問題がなかなか決着しないリバプールにおいて、28歳DFジョー・ゴメスの去就も不透明なまま。そして、大黒柱であるオランダ代表DFフィルジル・ファンダイクの後継者探しもまた回答を得られていない。
この夏の移籍市場において、クリスタル・パレスからイングランド代表DFマルク・グエイ獲得直前まで迫ったが、パレス側の問題で移籍は頓挫。フリートランスファーでの確保を諦めていないが、競争相手が増えることもあって、確実に契約を結べるかはわからない状況。
そうした中で、ヨーロッパで活躍する様々なセンターバックとの関連が噂されており、どれが本当かは掴めない。今回の件についても、プレミアリーグで経験のない選手よりも実績のあるグエイに傾倒するのは致し方ない。
はたして、イングランドの他クラブも含めて移籍の話を聞かないディフェンダーだが、リバプールがアヤックスから引き抜きに本腰を入れるのだろうか…？