リバプールがオランダの若き才能、AZアルクマールのミッドフィールダー、キース・スミットの獲得に動いているという事実は、アルネ・スロット監督がユルゲン・クロップ前体制からの完全なる脱却を物語っている。
レアル・マドリードやニューカッスル・ユナイテッドといった欧州の強豪クラブが獲得競争に参戦する中、リバプールがこの19歳の逸材を強く求める背景には、スロット監督との深い繋がりと、彼の戦術に不可欠な特異な能力が存在するからだ。
海外メディア『TEAMtalk』は、リバプールがスミット獲得に向けて重要な一歩を踏み出すと報じた。スロット監督がAZ時代にスミットの才能を間近で見ており、そのポテンシャルを誰よりも理解している点が影響しているそうだ。
個人的な信頼関係こそが、熾烈な争奪戦を勝ち抜くためのリバプールの最大の武器となるかもしれない。流動的でインテンシティの高いフットボールを目指すオランダ陣指揮官は、ライアン・フラーフェンベルフらとともに、次世代の中盤の核になることが期待されている。
そのプレースタイルから “ネクスト・ペドリ” と称されるほどの高い評価を得ている。現代フットボールの要求に応える技術、戦術、運動量の三拍子が揃った、極めて完成度の高い。ゲームを支配し、攻撃を完結させる能力を持つ真のボックス・トゥ・ボックスとして頭角を表している。
ただし、リバプールだけが熱視線を送っているわけではない。レアル・マドリードやニューカッスルといった資金力のあるクラブも獲得を狙っており、オランダのクラブは史上最高額となる2200万ポンドを超える移籍金を要求しているとも伝えられている。
即戦力というよりは、数年後を見据えた補強になる可能性が高く、18歳MFトレイ・ナイオニらアカデミー組との相乗効果での効果も見込める。ドミニク・ソボスライやアレクシス・マック・アリスターらもまだベテランではないが、世代交代を円滑に進められる年齢構成にするのは理想的なチーム作りとなる。
2200万ポンドは決して高額な印象を受けない。とはいえ、争奪戦に参戦するクラブが増えれば増えるほど、移籍金が吊り上がっていく可能性もある。はたして、リバプールはオランダの新たな才能をアンフィールドに連れてこれるのだろうか…？