アンフィールドに張り詰めた緊張感が漂う。冬の移籍市場は、本来ならば静かに戦略を練る時期だ。しかし、リバプールは今、未曾有の緊急事態に直面している。
アレクサンデル・イサクとコーディ・ガクポが戦線離脱し、さらにモハメド・サラーがアフリカ・ネイションズカップでチームを離れた。攻撃の主軸を一度に失ったチームの戦力は、すでに限界を超えて引き伸ばされている。ウーゴ・エキティケの奮闘だけでは、この過密日程を乗り切れない。
この切迫した状況下で、クラブの動きは早かった。英『The Guardian』のジャーナリスト、マーク・ドブソン氏が報じたところでは、リバプールはボーンマスに所属するガーナ代表FWアントワーヌ・セメンヨ獲得に6500万ポンドの巨額を投じる構えであり、選手自身もアンフィールド行きを強く望んでいるようだ。
現在のリバプール前線は、深刻な人員不足に喘ぐ。イサクとガクポの負傷に加え、フェデリコ・キエーザはスロット監督のシステムに完全にフィットしたとは言い難く、若手リオ・ングモハはまだトップチームで計算できる段階ではない。
この窮地を救うには、即座にプレミアリーグの強度に対応でき、かつ複数の役割をこなせる選手が絶対条件となる。右サイドを主戦場とするが、左サイド、そして中央のフォワードとしても高いレベルで機能するセメンヨはまさに理想的なプレーヤーと言える。
爆発的なスピードと強靭なフィジカルを融合させ、相手の最終ラインを粉砕する。特に、スロット監督が志向するハイプレスとポゼッションを両立させたフットボールにおいて、セメンヨはすぐにでも定着するだろう。
縦への推進力だけでなく、守備における献身性、つまり前線からのプレッシングの質が極めて高い。モハメド・サラーの守備負担を軽減するために、ドミニク・ソボスライらに負担がかかっていたバランスを正すにも効果的な補強になり得る。
一方で、マンチェスター・シティとマンチェスター・ユナイテッドが猛プッシュしていると報じられており、現時点ではリバプールよりも獲得の可能性が高まっている。とはいえ、リバプールが参戦するかどうかにかかっており、今後数週間で一気に物事が動くかもしれない。
この夏の移籍マーケットにおいて、ボーンマスからハンガリー代表DFミロシュ・ケルケズを獲得しており、この冬にも同クラブから補強を敢行するのだろうか…?
