アンフィールドの補強部門は、モハメド・サラーの時代が終わりを迎える未来を見据え、すでに次なる才能の獲得に動いている。
スペイン紙『Fichajes』が報じたところによると、リバプールはアスレティック・ビルバオのスペイン代表ウィンガー、ニコ・ウィリアムズに対し、9500万ユーロという巨額のオファーを準備しているようだ。
リバプールがウィリアムズに投じるこの金額は、現在の市場価値だけでなく、彼が将来的にチームの攻撃の核となることへの確固たる信頼を表明している。ただの有望株ではない。すでにラ・リーガの舞台で、その爆発的なスピードと卓越した突破力を武器に、リーグ屈指のウィンガーへと成長を遂げた新時代のドリブラーである。
リバプールがウィリアムズ獲得に傾倒する背景には、彼のプレースタイルが持つ戦術的な多様性と、それを裏付ける統計データがある。最大の特長は、左サイドから仕掛ける縦への推進力。
ラ・リーガ公式データによれば、2025/26シーズン前半戦において、彼の90分あたりのドリブル成功数は3.65回を記録し、これは欧州トップリーグのウィンガーの中でも最高水準。相手ディフェンスを置き去りにする初速と、密集地帯を切り裂く繊細なボールタッチを併せ持つ。
さらに、チャンスメイクにおいても極めて高い貢献度を発揮。ゴール前での冷静な判断力と、正確なクロスやスルーパスで味方の得点を演出する視野の広さを兼ね備える。前線でゴールを狙うだけではなく、ゲームメーカーとしての役割も担えることを示唆する。
とはいえ、スペイン代表ウィンガーへの関心が具体的になることはなさそうだ。これまでも幾度となく関連が報じられてきたが、明確な動きは見られなかった。この夏にはバルセロナ移籍も断っており、ビルバオへの愛着を感じさせる。
また、サラーの後継者としては得点力は大いに疑問が残る。典型的なサイドアタッカーで、左ウイングを主戦場としている以上、いきなり右ウィンガーとして機能しずらい。何より、左ウイングにはオランダ代表FWコーディ・ガクポが君臨しており、リオ・ングモハも控えている。
サラーの後継者に必要となるのは、右ウイングから得点もアシストもできる存在。バイエルン・ミュンヘンのフランス代表FWマイケル・オリーセが理想的であるものの、すぐにドイツ王者を去るストーリーは描きにくい。
いずれにしても、大金を投じてニコ・ウィリアムズ獲得に乗り出すのであれば、リリース条項が設定されており、この冬にもボーンマス退団が濃厚なガーナ代表FWアントワーヌ・セメンヨを狙うのが合理的な判断になるだろう。
はたして、リバプールはエジプシャン・キングの後任という難題をどのように解決するのか…?
