降格圏に沈むバーンリーを相手に1対1のドローに終わった直後、スタンドの四方から降り注いだのは、痛烈な拒絶の意志を込めたブーイング。公式戦12試合負けなしという記録は、その内実を紐解けば6つの引き分けを含む停滞の記録に他ならない。
かつて要塞と呼ばれたこの場所で、昇格組を相手に白星を逃す醜態は、1980年代初頭の混迷期を想起させる。昨シーズンのプレミアリーグを制圧した王者の威厳は霧散し、サポーターの忍耐は沸点に達している。
バーンリー戦のスタッツは、ある種の喜劇ですらある。ボール保持率は73パーセントを記録し、シュート本数は32本に達した。枠内シュート11本、期待ゴール数であるxGは2.96という圧倒的な数字を叩き出しながら、手にしたのはわずか1ポイント。
攻撃の局面で見せた精彩の欠如は、現在のリバプールが抱える病理を鮮明に映し出した。序盤に絶好機を迎えたミロシュ・ケルケズは、シュートを打つべき場面で迷いを見せてチャンスを潰した。ドミニク・ソボスライが放ったペナルティキックは、無情にもクロスバーを叩き、観客席から悲鳴が上がる。
コーディ・ガクポのシュートがゴールライン際で相手守備陣に掻き出された場面では、もはや運に見放された感すらあった。フロリアン・ヴィルツの華麗な連係から先制点を奪った際の一筋の光は、その後の拙攻によって瞬く間に塗りつぶされてしまった。
守備陣もまた、集中力の欠如を露呈。フロレンティーノ・ルイスに自由なパスを許し、マーカス・エドワーズの侵入を許した一瞬の隙。バーンリーが放った唯一の枠内シュートがネットを揺らした事実は、現在の守備組織がいかに脆弱であるかを裏付けている。
現在のリバプールが置かれた現実は、数字という残酷な鏡によって照らし出されている。リーグ戦直近17試合でわずか5勝。1試合あたりの平均獲得勝ち点は1.24だ。これは2011年に解任の憂き目に遭ったロイ・ホジソン政権下の1.25をも下回る数字だ。
FSGは現時点で監督交代の計画はないとしており、マイケル・エドワーズやリチャード・ヒューズが進めたデータ駆動型のプロジェクトを継続する構えであると、海外メディア『The Athletic』ジェームズ・ピアース記者が伝えた。しかし、レアル・マドリードを去ったシャビ・アロンソの存在がチラついている。
かつてアンフィールドで英雄として称えられたシャビ・アロンソがフリーの身となった事実は、アルネ・スロットにとってこれ以上ない重圧となる。2024年にユルゲン・クロップの後任として真っ先に名が挙がった男の影は、結果が出ないたびに濃くなっていく。
この喧騒を静める唯一の手段は、ピッチ上で説得力のある勝利を掴み取ること以外にない。アフリカ・ネーションズカップから帰還するモハメド・サラーの合流は、停滞する前線に爆発的なエネルギーをもたらすはず。
12月後半から驚異的なペースで得点に関与し続けているヴィルツや、成長著しいジェレミー・フリンポンといった才能を、いかにして勝利という結果に直結させるか。スロットには、単なるポゼッションの維持ではなく、相手の息の根を止めるための冷徹な戦術への修正が求められている。
