北アイルランド代表DFコナー・ブラッドリーの戦線離脱。膝の負傷、そして手術の決断。靭帯断裂という最悪の事態こそ免れたものの、今シーズン中の帰還が叶わぬという事実は、プレミアリーグを戦うリバプールにとって、大きな衝撃を与えている。
イタリア人の若きDFジョバンニ・レオーニまでもがすでに今季絶望の淵に立たされている中、アルネ・スロット監督率いるチームの最終ラインは、かつてないほどに薄氷の運営を強いられる局面を迎えている。
この危機的状況にも関わらず、昨夏に加入まで一歩に近づいていたイングランド代表DFマルク・グエイをライバルのシティに強奪され、オーナー陣の判断には疑問が投げかけられている。一方で、ひとるの魅力的な提案がアンフィールドに届けられた。
英『TEAMtalk』によると、フランスのリーグ・アン、ASモナコで圧倒的な存在感を放つブラジル代表右サイドバック、ヴァンデルソンは代理人や仲介人を通じて、リバプールに獲得を打診する動きがあったようだ。
ブラッドリーというレギュラー格を失った右サイドにおいて、即戦力として、そして次代を担う投資としての価値を兼ね備えたヴァンデルソンの浮上は、単に空いた穴を埋める以上の可能性を孕んでいる。
ジェレミー・フリンポンも在籍しているが、体格的にも右サイドバックよりも、ウイングバックやウィンガーが似合う。また、ジョー・ゴメスも控えるものの、守備的なディフェンダーなだけに、プレースタイルがガラッと変わる懸念がある。
グレミオで産声を上げ、2022年の初頭にフランスへ渡ったヴァンデルソンは、南米特有の推進力に欧州の組織的な規律を上書きし、独自の進化を遂げてきた。そのプレースタイルは、アルネ・スロットが追求する攻撃的なフットボールと見事なまでの共鳴を見せる。
爆発的な加速力と、針の穴を通すようなクロス精度。そして、現代サイドバックに不可欠な内側への絞りやビルドアップへの関与において、リーグ・アンで最高級のスタッツを叩き出している。選手自身もステップアップに対して極めて前向きであり、ASモナコでの充実した日々に区切りをつけ、世界最高の舞台であるプレミアリーグでの挑戦を切望している。
リバプールのスカウティング部門は、ブラジル人DFの動向を以前からリストの最上段に近い位置で追跡。リチャード・ヒューズSDをはじめとする強化担当者たちは、パニックに陥って無策な補強に走ることを極端に嫌うが、今回の負傷者続出という非常事態は、彼らの長期的な補強計画を前倒しさせる強力な動機となり得る。
とはいえ、リバプール首脳陣は慎重派だ。ブラッドリーの離脱だけで補強プランを変更するとは思えず、この夏までは動きがない可能性は高い。はたして、リバプールは右サイドバックの苦境をどのように乗り越えるのだろうか…?
