アンフィールドには新たな時代を迎えている。2025年の夏、フロリアン・ヴィルツを始め、ウーゴ・エキティケ、アレクサンデル・イサク、ジェレミー・フリンポン、ミロシュ・ケルケズ、ジョヴァンニ・レオーニらを獲得。未来に向けた投資が進んでいる。
この冬の移籍マーケットにおいても、ジェレミー・ジャケの今夏加入を確定させ、他にも若きディフェンダー陣を迎え入れた。しかし、補強はまだまだ続く。英『DaveOCKOP』が独占的に報じた内容によれば、リバプールはAZアルクマールに所属する弱冠20歳MFキース・スミットの獲得に向けて、クラブ側や代理人と初期交渉を実施したようだ。
エールディヴィジで圧倒的な素質を見せ付け、プレミアリーグに限らず、各国のメガクラブから関心が伝えられる未来のオランダ代表MFを巡って争奪戦が繰り広げられている。AZもタレントを日止められると認識しておらず、クラブ最高額での売却を模索している。
ただし、今回のスミット獲得交渉において、ピッチ外での不穏な動きを無視することはできない。オランダのプロ選手協会であるVVCSが発表した声明は、移籍市場の裏側にある歪んだ構造を白日の下にさらした。
VVCSは、今回の移籍にスーパーエージェントとして知られるジョルジュ・メンデスが深く関与していることを名指しで批判。AZアルクマールやNECナイメヘンといったクラブが、若き才能を成熟した労働者ではなく、高価な商品として扱っているという指摘は、サッカー界全体に波紋を広げている。
VVCSの声明によれば、クラブは大物代理人と結託し、法外な移籍金を得るために選手を市場に投げ出しているという。この倫理的な論争の渦中にありながら、リバプールが交渉を継続している事実は、勝利への執念とビジネスの非情さが表裏一体であることを物語る。
スミット自身がこの喧騒の中でいかに冷静さを保ち、アンフィールドという世界最高の舞台で真価を発揮できるかは、キャリアを左右する大きな分岐点となるだろう。メンデスの介在によって交渉がスムーズに進んでいる側面があるにせよ、リバプールという伝統あるクラブが、選手の自己決定権という観点においてどのような配慮を見せるのかが問われている。
いずれにしても、リバプールが中盤補強を優先に捉えるべきかどうかは疑問が残る。世界でも屈指の陣容を揃えているだけに、目先の補強方針は右ウィンガーやセンターバックに注がれるべきだろう。
はたして、リバプールはオランダから新世代を担うタレントを確保し、今後10年間戦えるチーム作りを推し進めるのだろうか…?
