アルネ・スロット体制の下でポゼッションを重視したプレースタイルへの転換期を迎えるリバプールは、昨夏の大型補強も虚しくプレミアリーグの頂点を争う戦いからは脱落したものの、チャンピオンズリーグ出場権を巡る競争を繰り広げている。
モハメド・サラーのゴール関与率の急激な低下に加えて、コーディ・ガクポの低迷。さらには、控えのフェデリコ・キエーザにイタリア復帰が取り沙汰される中、マージーサイドのスカウティング部門と経営陣が座る会議室では、極めて冷静で血の通わない計算が繰り返されている。
特にサラーの年齢を考慮すれば、次世代を担うアタッカーの確保は急務の課題。とはいえ、リバプールというクラブは、独自の評価基準に基づき、将来の価値が現在の価格を上回る確信が持てる対象にのみ、多額の資金を投じてきた。その哲学こそが、近年の成功を支える背骨となっている。
そんなリバプールが次に照準を合わせたとされるのが、ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズに所属する若き逸材、マテウス・マネ。まだ10代という若さでありながら、プレミアリーグの舞台で物怖じしない堂々たるプレーを見せるこのアタッカーに対し、多くのビッグクラブが熱い視線を送っている。
しかし、海外メディア『Football Insider』が報じた最新の情報によれば、リバプールはこの取引に対してブレーキをかけたようだ。ウルブス側が設定した移籍金は5000万ポンド。リバプール側はこの若き才能を高く評価し、獲得に向けた動きを強めていたものの、現時点でのこの要求額を支払う意思はないと報じている。
ウルブスの攻撃陣において、マネが見せる輝きは本物である。爆発的なスピードと、狭いスペースでもボールを失わないテクニック、そして何よりゴールへ向かう野心的な姿勢は、全盛期のサディオ・マネを想起させるものがある。
実際に名前が同じであるという偶然も相まって、アンフィールドのファンが彼に対して抱く期待感は並々ならぬものがあった。前線からのチェイシングを厭わない献身性と、サイドから中央へ切り込む鋭いドリブルは、現代のアタッカーに求められる要素をすべて兼ね備えていると言っても過言ではない。
それでもなお、リバプールが首を縦に振らないのは、実績がまだ十分ではない若手に対して5000万ポンドという大金を投じることのリスクを精査した結果であろう。常にデータと効率性を重視した経営において、未知数な部分も多い選手に対して大金を投じるのはリスクでしかない。
とはいえ、現状のサラーやガクポでは優勝争いに加わるのは難しいのも実情。新たなアタッカー、特にウィンガーは喉から手が出るほどに欲しい人材であり、10代ながらもプレミアリーグで結果を残すマネに注目するのは当然。
はたして、リバプールは他にもターゲットをリストアップしているとされる中、サラーの後継者もしくはガクポの競争相手として、誰をチームに迎え入れることになるのだろか…?
