ユリアン・ナーゲルスマン監督を招集したバイエルン・ミュンヘンは、ロベルト・レヴァンドフスキの後任として、リバプールで活躍したセネガル代表FWサディオ・マネを獲得。盤石の布陣でブンデスリーガを圧勝するかに思われた。
新監督は主力との不仲も報じられるほどにチームをまとめられずに、シーズン途中に解任。トーマス・トゥヘル新監督が就任するも、本領を発揮できていないマネが口論から発展し、ドイツ代表FWレロイ・サネに手をあげるなど内部のゴタゴタで、ドイツ王者らしからぬ戦いぶりに終始。
それでも、覇者としての底力を見せ付け、最後の最後に得失点差でブンデスリーガ11連覇を達成。しかし、今シーズン話題に事欠かないバイエルンはオリヴァー・カーンCEOとハサン・サリハミジッチSDの退任を発表し、副会長を務めているヤン・クリスティアン・ドレーゼン氏がCEOに就任する。
最後までバタバタ感が抜けないバイエルンにおいて、その去就が注目されているのが、オランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフ。リバプールやマンチェスター・ユナイテッドらプレミアリーグ勢が関心を寄せる逸材の未来も、今回の役員陣の入れ替えで宙に浮いた状態にあると、ファブリツィオ・ロマーノ氏(イタリア人ジャーナリスト)が主張している。
「ライアン・フラーフェンベルフの現状は、注目すべきだ。」
「バイエルンは、過去の理事会で、フラーフェンベルフに関してどのクラブとも交渉することを望んでいなかった。リバプールはもちろん、マンチェスター・ユナイテッドやアーセナルといったイングランドのクラブも興味を示しており、彼らは同選手に対して “シーズン終了後の6月に会って、将来について話し合おう” と伝えた。」
「しかし、バイエルンのメッセージは非常に明確で、フラーフェンベルフ売却の交渉はしたくないし、6月に会ったときには来シーズンもチームの重要な一員であることを伝えようというものだった。」
「ただ、今起きていることは、新しい役員会があり、その役員陣が決断を下さなければならない。」
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ナーゲルスマン前監督のみならず、トゥヘル新監督のもとでもプレー時間の確保に苦労しているオランダ代表MF。昨夏の移籍市場でもリバプール移籍が取り沙汰されていた中で、ブンデスリーガにステップアップを果たしたが、ドイツではベンチがメインポジションになってしまっている。
まだ若く、今シーズンは慣れさせるための1年と考えていたのが、退任した役員陣。才能を気に入っていた人たちがクラブを去ったことによって、1年越しでのプレミアリーグ挑戦の可能性がにわかに生じ始めている。
決断を下す前段階であり、現時点では進展も何もない。とはいえ、プレミアリーグ勢からの関心は本物で、イタリア人ジャーナリストの言う通り、元アヤックスMFの去就からは目が離せない…