今回はリバプールの将来を担うかも、いや担ってもらわないと困る逸材。2019年夏にビッグクラブとの争奪戦の末に昨年大不調だったフラムFCから加入したハーヴェイ・エリオットをご紹介。
知っている人も多いと思いますが、2019年5月4日フラムFCがウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCと対戦した際に、なんと16歳60日でプレミアリーグに出場し、史上最年少デビューを飾ったスター候補生。
過去にトットナムのエースであるハリー・ケインを嘲笑った動画をSNSに上げてしまった件で、The FAから14日間の出場停止処分を受けたことも大きく話題に上がったのも記憶に新しい。どうしても動画が見たい方は「Harvey Elliott Harry Kane」で検索ください。
【基本情報】
名前:ハーヴェイ・エリオット(Harvey Elliott)
誕生日:2003年4月4日
出身:イングランド サリー州
ポジション:右ウイング
経歴:QPR → フラム → リバプール
ハーヴェイ・エリオットの強みはドリブルとパススキル。細かなステップで相手を翻弄しながらも、しっかりとした足元の技術を持っている。さらにスピードもプレシーズンやユースレベルでは高いレベルを見せており、ほんとに16歳?と疑いたくなる。
足元に収める技術や周りを見る目も優れており、フォワードへのパス供給もお手の物。プレースタイルは右から中に切り込んでパス、もしくはシュートを放つことが多々あり、左足からシュートフェイントからのパスはU23チームで武器になっている印象。
ピッチ上では戦えるファイター
一部ニュースで静かな少年であると元フラムのチームメートが語った一方で、ピッチ上では強情な性格を持っており、自らドリブルを仕掛ける姿勢からも、その性格を見て取れる。一流の選手、ましてリバプールのようなビッグクラブで成功を収めようとするには必須のキャラクターであるが、まだまだ強情の出し方は学ぶ余地がある。サラーやマネのような、時には貪欲にゴールを狙い、時には味方のサポートに献身できる選手たちが揃っており、トップチームの選手から学べるだろうと、個人的には楽観的である。
一方、右足ではほぼボールを扱わないので苦手なのかも。年齢もあり仕方がないところもあるが、やはり線がまだまだ細く、おそらくプレミアリーグのツワモノにも簡単に削られてしまう。筋力に加えて、体幹を鍛えて、簡単には倒れない身体作りとクロップサッカーに耐えうるスタミナ作りが目下の課題か。早すぎる攻守の切り替えが耐えず行われるゲーゲンプレスでは、守備がしっかりとできないと使ってもらえない。(サラーは少し免除されている気もするが…)
リバプールに所属している選手で言えば、シェルダン・シャキリが一番似ている。正確にはサラーのランニング(足の回転)を持ったシャキリ。一定の得点力もありそうだが、現時点ではチャンスメーカーで、チームメートを活かせる能力に長けている。トップチームで右ウイングで競争となると、やはりサラーになるため、得点力アップも必須だろう。もちろん、シャキリのようなインサイドハーフでの出場も考えうるが、その場合ももっとクリエイティビティやインテンシティを身につけないといけない。
元リバプール、ダニー・マーフィーも絶賛
ちなみにリバプールとフラムで活躍したダニー・マーフィーも、「彼は優れたドリブラーであり、動きも切れており、とても良い足下の技術を持っている」とエリオットを高く評価している。
これまでも将来のリバプールを担うと呼ばれた逸材が埋もれていく厳しい世界。ハーヴェイが今後どのように成長していくか…みなさんで温かく見守っていきましょう!