移籍期限が終了を迎える直前に、バイエルン・ミュンヘンからリバプールに移籍したオランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフ。アヤックス時代から追ってきた長身ミッドフィルダーは、アストン・ヴィラ戦をアンフィールドで観戦し、新たなクラブでの成功を誓っている。
そんな矢先、インターナショナルマッチウィークに突入。同選手もオランダU-21代表チームに招集された。しかし、プレシーズンを過ごし、コンディション的には問題がないものの、新チームに馴染むことを最優先し、オランダのチームに参加しないことを決断した。
この決断に苦言を呈しているのが、オランダ代表の監督陣。U-21代表チームを率いるミハエル・ライツィハー監督は、今回の決断が好ましいものではなく、同選手が間違った選択を下したと主張。国のためには、心で戦うべきであると持論を展開している。
「私はそれが良い決断だとは思わない、彼にもそう言った。」
「代表チームでは、国のために、気持ちを込めてプレーしなければならない。頭ではなくね。だから、本当にそこにいたいと思わなければならない。それが私にとって重要なんだ。彼はリバプールに残って順応することを決断した。私はライアンのことを知っているし、好青年だが、今回は間違った選択をした。」
「代表チームでプレーできるなら、それは名誉なことで、誇りに思うべきだ。譲歩する必要はない。それはライアンに限らず、誰にでも言えることだね。オランダ・ジュニアーズに入団する選手は、”ハート” を持って入団し、国のために戦わなければならない。”ハート” を持ってプレーする選手は、常に何かを得ることができる。トレーナーとしてもその恩恵を受けている。」
また、フル代表を率いるロナルド・クーマン監督も不満を漏らしており、アシスタント・マネージャーに対応を任せている旨を明かした。
「我々はその件について満足していない。（オランダ代表アシスタントの）ナイジェル・デ・ヨングが彼と連絡を取り合っている。」
クラブでの活躍がなければ、オランダ代表自体もレベルアップできない。軍隊みたいな、問答無用で国のためにプレーしなければならないという発言は、現代の論調からはかけ離れており、オランダ代表チームがそのような主張を行うのは驚きだ。
ロナルド・クーマン監督も結果が出ておらず、いつ解任されてもおかしくはない。結局のところ、クラブで活躍している選手を招集せずにはいられず、大半の人々はライアン・フラーフェンベルフの決断を尊重するだろう…