先日のマンチェスター・シティ戦でリーグ戦デビューを飾ったギリシャ代表レフトバック。新型コロナ感染に続き、度重なる負傷によって、満足のいく出場機会を得られていない。それでも、アンディ・ロバートソンの負担軽減も含め、チャンピオンズリーグが始まり、ふたたび日程も過密になる後半戦での巻き返しが期待される。
ほとんど試合でのプレーを拝めないだけに、サポーターにとっても実力は未知数。イングランドサッカー経験もなく、フィジカルが強靭な印象もない。能力を100%発揮できるようになるまで、どのくらい時間を要するかわからないものの、リバプールのお眼鏡に適った才能である。じっと堪えて、ロバートソンとのポジション争いが繰り広げられる日々を待ちたい。
異例のシーズンを過ごすプレミアリーグだが、パンデミックが拡大する中で、ギリシャからイングランドへと完全移籍したコスタス・ツィミカス。現状についての難しさを吐露する一方で、デンマークやオランダでのローン移籍の経験が助けになっていることを明かした。
「(リバプールの)みんなフレンドリーで、とっても良くしてくれている。」
「デンマーク・スーペルリーガはフィジカル的にタフで、多くを学ぶことができた。その後のオランダでは、攻撃的な試合展開が中心だった。ここまでのキャリアにおける全てが大きな助けになっているし、負けず嫌いになれた。このチャレンジにも準備できているよ。」
今後も、新たなサッカー哲学、新たな国に適応していかなければならない。両サイドバックが極端に高い位置を取り、フロントスリーにクロスを供給していくクロップ監督のアプローチに慣れるには、様々な経験をしているギリシャ代表DFでも苦労していたようだ。
「加入してまもなくは、プレーの仕方を理解するだけでも大変だった。けど、多くの月日を経て、いまでは求められていることを完璧に理解している。」
「ポジション取りやプレー選択など、彼(ユルゲン・クロップ監督)の要求についてたくさん話し合っているよ。彼は世界でもベストな監督で、日々のトレーニングでいつも学んでいるんだ。」
「彼が伝えようとしていること全てに耳を傾けて、そこから学ばなければいけないね。」
同僚であり、ライバルであるスコットランド代表DFアンディ・ロバートソン。現時点では実力差には雲泥の差。前半戦をほぼ棒に振ったコスタス・ツィミカスは、これからの時間を使い、自身の実力を示し続けなければならない。ポジション争いに勝つためにも、ライバルからも学べるところを吸収しようと…姿勢は常に貪欲だ。
「アンディ・ロバートソンはとても良い選手で、人間的にも素晴らしい人物だよ。プレミアリーグやイングランドで多くの試合を経験しており、いつもサポートしてくれている。試合中も、トレーニング中も情熱的だね。僕みたいに…」
「走力に長け、良いクロスを供給でき、守備にも貢献できるのが、僕の特長。ピッチ上ではいつも熱量に溢れており、できる限り多く、チームを勝利へと導きたい。」
さらには、モハメド・サラーとの仲の良さも周知されている。親友デヤン・ロブレンがロシアへと移籍してしまい、悲しみに暮れるエジプト代表FWに新たなる親友候補が現れた。今後はピッチ外だけではなく、試合中も2人の連携からゴールを奪う場面も拝みたい。
「サラーは非常にフレンドリーで、とっても良い人物だね。トレーニンググラウンドでは多くの時間を一緒に過ごしている。コーヒーを飲んだり、会話を楽しんでいるよ。僕にとって、ほんとに良いチームメイトだ。いつも一緒にいるし、チームへの適応も手助けしてくれている。」
リバプールでの人間関係や日常を明かしたコスタス・ツィミカス。パンデミックのため、リバプールの街は堪能できていないようだが、クラブへは問題なく馴染んでいる模様。良好な人間関係を維持しつつも、ピッチ上での連携も改善させていき、好パフォーマンスを継続的に披露していってもらいたい…と切に願う。