長年バイエルン・ミュンヘンで活躍し、プレミアリーグに新天地を求めたスペイン代表MFチアゴ・アルカンタラ。昨年夏の移籍に際して、バルセロナ・カンテラ育ちである同選手には古巣からの興味も伝え漏れており、ラ・リーガへの移籍の可能性も多く報じられた。
最終的にはリバプール加入で落ち着き、2020年9月18日付けでアンフィールドにやってきた。シーズン前半戦こそ負傷に悩まされ、出場機会が制限されていたものの、年明け頃からはスタメンに定着。依然バイエルン時代の活躍を見せ付けられていないが、徐々にリーグやクラブの戦術にも慣れてきている印象を受ける。
ファビーニョやジョルジニオ・ワイナルドゥムなど守備にも強さを発揮できる選手が周りにいると、チアゴが本来持つ攻撃的センスをまじまじと発揮でき、攻撃を活性化していることが如実に分かる。身長やフィジカルバトルに恵まれていない選手だけに、守備の負荷を下げるのが、クラブとして優先事項だろう。
元バイエルン・ミュンヘンMFは先日インタビューに応じ、移籍の際にスペインへ舞い戻る選択肢があったことを明かし、それでもプレミアリーグを優先に考えていたと告白している。
「戻る選択肢もあったけど、僕の考えは明白だった。バイエルンを去ったのは、非常に競争の激しいリーグであるプレミアリーグでプレーできると思ったからだ。」
「ユルゲン・クロップ監督やクラブから電話をもらったときには、新天地を決めるのは簡単な決断だったんだ。」
「でも、それ以上にバイエルンを本当に去りたいのかを選ぶ方が難しかった。結果的には退団を選択し、ほんとに幸せだよ。」
期待が大きすぎるが故に、なにか物足りないシーズンを過ごすチアゴ・アルカンタラだけに、来シーズンの巻き返しが待ち焦がれる…