負傷者続出伴い、ディフェンス陣が緊急事態となっていたリバプールを救うべき、今冬の移籍市場でシャルケからローン移籍で加入したオザン・カバク。初戦から数試合は周りの連携やプレミアリーグに戸惑いを見せ、致命的なミスを犯していたが、徐々にチームとリーグに適応。ナサニエル・フィリップスとのセンターバックコンビで、フィルジル・ファンダイクやジョー・ゴメスの不在をカバーしている。
ローン移籍の契約には買取オプションが付随しており、最近の安定的なパフォーマンスからオプションを行使するか否かが注目を集めていた。『90min』によれば、リバプールは完全移籍に向けて、シャルケと話し合いを進めるようだ。
落ち着いたプレースタイルに加え、ボール扱いも問題ない。前線へのロングフィードも増えており、少しずつ本来のプレーを表現し始めている。連携も向上しており、買取オプション行使となれば、納得の契約締結となる。いまだ21歳と若く、今後10年間に渡りチームを支えてくれるかもしれない。
パートナーのナサニエル・フィリップスは今夏での移籍が濃厚。すでに24歳と若手の域から出ており、ヘディングやフィジカル以外は、プレミアリーグレベルと呼べない。頑張ってはいるが、ポジショニングや読みなど拙いスキルが多く、年齢も年齢だけにレンタルは考えにくい。選手獲得のための資金集めに、売却は避けられないと思う。
フランスU-21代表DFイブラヒマ・コナテ獲得も多く報じられており、トルコ代表DFも残留となれば、問題となり得そうなのが、元カメルーン代表DFジョエル・マティプの処遇。近年の負傷の多さが気がかりで、今季もディフェンスリーダーになることが期待されたが、長期離脱。30歳を迎える今年、退団もちらつく。
来シーズンの陣容は、オランダ代表DFフィルジル・ファンダイクとイングランド代表ジョー・ゴメス。第3センターバックをイブラヒマ・コナテとオザン・カバクとで争う形になりそう。怪我がちのジョエル・マティプを組み込みつつ、シーズンを通して戦えるディフェンスラインが構築できる。
気になるのは、ベン・デイビスの扱い。加入後、1試合も出場しておらず、試合出場なしのまま半年間で退団も考えられる。あくまで本職センターバック枚数確保のための補強であり、その後にカバクが加入したことで、余剰人員になってしまっており、現時点でも何をしているのか心配で仕方ない…