アヤックス時代から関心を寄せ、バイエルン・ミュンヘンで出場機会の確保に苦しんでいたオランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフに救いの手を差し伸べたのは、昨シーズンまでリバプールを率いていたユルゲン・クロップ監督。
今季からは同郷のアルネ・スロット監督が就任し、インサイドハーフではなく、守備的ミッドフィルダーとして起用されることに。プレミアリーグが開幕してから継続的に好プレーを披露しており、まるで長年プレーしてきた選手かに思えるほどにコンバートはスムーズだった。
”6番” でのプレーを経験もある22歳のミッドフィルダーだが、その当時とリバプールでの違いに言及。最終ラインでリーダーシップを発揮する同国代表DFフィルジル・ファンダイクの指示で、前がかりになり過ぎずに、ディフェンスにも集中できるようになったと明かした。
「確かに、より守備的にプレーするようになった。」
「去年はもっと前に出ていたけど、今はもっと守備を考えないといけない。その変化はかなり早かったよ。」
「僕の後ろには、僕を助けてくれるフィルジルがいる。前に出過ぎると、彼は僕を呼び戻すんだ。”リオ、ここにいて!” ってね。彼が声をかける回数が減って、守備に集中するようになった。攻撃面では、ゲームを読もうと心がけている。それがよく機能するんだ。」
「監督は選手全員を呼んで話をした。欧州選手権の後、監督は僕に電話してきて、僕のことをどう評価しているかを伝えてくれた。アヤックス時代から僕のことを知っていたし、(監督が)AZやフェイエノールトを率いていた時代も知っていた。」
「彼は僕をどのポジションで起用したいか言ってくれて、”6番” に据えたんだ。オープンマインドで臨んだよ。”8番” でよくプレーしたし、若い頃は “6番” でもプレーしていた。」
「でも、今は他のことも求められている。ユース時代には前に出ることができた。あの頃は、僕を呼び戻そうとするフィルジルなんていなかったからね!」
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クロップ時代に中盤の底で輝いた日本代表MF遠藤航や元ブラジル代表MFファビーニョのように、激しいタックルやボール奪取を強みする選手ではないものの、ゲームのバランスを読んで、適切なタイミングでのプレッシングを仕掛ける。
守備的ミッドフィルダーとして経験値が少ないからこそ起こるシーンも時々発生するが、全体的には期待値を上回るパフォーマンスで、世界的に見てもシーズン序盤戦で最高峰の “6番” のプレーヤーとして機能。
過密日程の中で、シーズン中盤戦や終盤にかけて、どれほどのプレーぶりを披露できるか…選手として大きく飛躍する準備は整っている。