現役時代はニューカッスル・ユナイテッドやトッテナム・ホットスパーに在籍し、プレミアリーグでも屈指のミッドフィルダーとして名を馳せたジャーメイン・ジェナス。フランク・ランパードやスティーブン・ジェラードが同時期に存在しており、スタメンに慣れなかったが、イングランド代表にも何度も招集されている。
現役を退いてたあとは、BBCなどで解説者を務めている元イングランド代表MFは番組内で、今夏10年を過ごしたマンチェスター・シティを退団するアルゼンチン代表FWセルヒオ・アグエロの去就に発言。チェルシーやアーセナル、古巣トッテナムがこぞって追い求める同選手について、獲得レースに参戦すべきクラブとしてリバプールの名前を挙げた。
「彼は生粋の勝者で、ゴールスコアラーである。世界中の優秀な点取り屋は、常にゴールに飢えている。」
「彼のゴール(復帰直後クリスタル・パレス戦で決めたゴール)は、シーズンの大部分を離脱していた選手が決められるものではない。」
「復帰戦であることを忘れるほど、あのゴールは正確で見事だった。まさにセルヒオ・アグエロ、ここにありと示した。」
「ペナルティエリアでどういったことを考え、どのようにゴールを決めている…彼のインタビューを聞くのは面白い。素早く判断するからこそ、ゴール裏にボールを蹴り込める。」
「マンチェスター・シティが手放すときに、プレミアリーグにおいて、彼を獲得すべきクラブが最低でも3つのクラブも頭に浮かんでいる。リバプール、チェルシー、そしてトッテナムだ。」
フリーでの退団のため、移籍金はない。給与額も年齢を鑑みると、法外な金額を要求されるとは考えにくい。その上で、プレミアリーグでの実績は十分すぎる。サディオ・マネやロベルト・フィルミーノが本調子を取り戻せていない今シーズン、ライバルクラブからエースを奪い取るのも興味深い選択肢。
重心の低いドリブル突破で、個人でもゴールを奪える。パスワークで相手守備陣を翻弄し、ペナルティエリアに侵入するのもおてのもの。強靭なセンターバック陣ともフィジカルと低い重心で対抗し、前線でボールを収めることもでき、攻撃にリズムをもたらす。かねてからリバプールでのプレーに憧れを抱いており、キャリア最後の終着点にリバプールを選ぶかもしれない。
とはいえ、シティで258得点を記録しているフォワードが実力も拮抗するライバルへ移籍するとは思えない。夢のアンフィールドでのプレーを優先し、シティ・サポーターを落胆させるような選手ではない。また、近年は負傷に苦しんでおり、満足の行くようなシーズンを送れていない。身体にガタが来ている印象も受けられ、同じベテランFWであれば、怪我が少ないウルグアイ代表FWルイス・スアレスをふたたび獲得した方が良いだろう。
シティとの契約満了が来月末でであるため、水面下で交渉は行われているはずで、そこにリバプールが含まれているかはわからない。それでも、一度はアンフィールドの地で得点を奪うアルゼンチン代表FWを見てみたい…リバプールサポーターにとっては、これが本音だろう…