モイセス・カイセドやロメオ・ラビアなどを逃し、ユルゲン・クロップ監督は当時シュトゥットガルトでキャプテンを務めていた日本代表MF遠藤航に白羽の矢を立てた。イングランドでの知名度が低く、年齢も30代で、前評判は高くなかった。
しかし、着実にクロップ・サッカーやプレミアリーグに適応すると、シーズン中盤からスタメンにも定着。中盤の高い位置でのボール奪取でチームの連続攻撃を手助けし、センターバック陣の前で好パフォーマンスを披露し続け、いまやサポーターからの信頼も厚い。
アルネ・スロット監督の就任で出番は減っているものの、ピッチに立ったときの安定感は抜群。守備的MFとしてだけではなく、センターバックとしても評価を高めており、かつてのジェームズ・ミルナーのように試合を締める役割を担う。
まもなく32歳になるベテランミッドフィルダーは、プレミアリーグで約1年半と短い期間ではあるが、その中で最も楽しかった試合として2024年3月に行われたマンチェスター・シティ戦を挙げ、ピッチにいる全ての選手がトップレベルのプレーを見せていたと理由を明かした。
「レベルが高いからこそ、あの試合は本当に楽しめた。試合は11人の選手だけでなく、22人の選手によって作られている。その全員が高いクオリティーを持っていなければならない。ずっとあのようなレベルの高い試合でプレーすることを夢見ていたからね。」
The Wataru Endo Podcast
フラムなどイングランド国内のクラブが関心を示しているとも言われる中、最低でもこの冬には退団せずに引き続きアンフィールドでプレーすることになった日本代表のキャプテン。
30歳を超えているとは思えないほどのフィジカルに加えて、何より全く怪我をしないのは、リバプールのみならず、どのクラブにとっても魅力的な選手であることに間違いない。
はたして、元シュトゥットガルトMFは来季もアンフィールドに残留し、いぶし銀のような活躍を続けてくれるだろうか…?