ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンとの試合で劇的な勝利を収めたリバプールは、来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得に望みをつないだ。一方、4位以内フィニッシュを狙うライバルクラブ同士の直接対決が今朝行われ、チェルシーがレスター・シティを2対1で破り、勝ち点3を手に入れた。
1試合少ない状態で臨んだバーンリーとの一戦は、本来の特長を消され、前半戦は苦戦を強いられた。そのままハーフタイムかに思われた43分にロベルト・フィルミーノが貴重すぎる先制点を奪取。後半にはナサニエル・フィリップスに初得点が生まれ、アレックス・オックスレイド=チェンバレンにも久しぶりゴールが飛び出し、3得点差を付けての勝利をあげた。
来季のチャンピオンズリーグ出場が可能な4位以内を狙う3チームが勝ち点わずか1差でひしめく大混戦。チェルシーは5位で終えたとしても、今季のチャンピオンズリーグを制覇できれば出場権が獲得できる。リバプールとレスター・シティはリーグ戦でしか可能性がなく、目の色を変えて最終戦に挑む。
バーンリー戦の勝利で得失点差でレスターをかわし、4位に浮上したリバプール。レスターも勝ち点では並んでおり、チャンスはまだまだ残っている。優位に立つのはチェルシーだが、リバプールに得失点差で上回れており、レスターともたった3ゴール差。
まさにどこが勝ってもおかしくない状況。同時刻キックオフ予定の最終節では、各チームの対戦相手は、以下の通り:
- アストン・ビラ vs チェルシー
- リバプール vs クリスタル・パレス
- レスター・シティ vs トッテナム・ホットスパー
チェルシーだけがアウェイでの対戦に挑み、他の2チームはホームでの試合。ファンがスタジアムに戻ってきた現在、歓声が飛び交うホームグラウンドは大きな後押しになることは間違いない。対戦相手の序列でも、ひとつレベルの下がるクリスタル・パレスと対戦するリバプールはアドバンテージを得ているように見える。
今シーズン前半戦好調だが、エースのジャック・グリーリッシュを欠き、後半戦は調子が上がらないアストン・ビラ…それでも曲者のチーム。トッテナムは言わずもがな強力ツートップと強固な守備陣は侮れない。結果はどう転ぶかわからない。では、リバプールがCL出場権を得るためのシナリオとは?
シナリオ① 全チームが同じ結果…勝ち点差の勝負
現在の勝ち点差が変わらない展開。チェルシーがそのまま3位でシーズンを終え、勝ち点差の多さで4位が決まる。現時点でリバプールとレスターとの間には4点差あり、ひっくり返すのは至難の技だろう。
シナリオ② 3位フィニッシュもあり得る…チェルシーが引き分け以下で終えた場合
リバプールとレスターがともに勝利を収め、チェルシーが負けないしは引き分けの場面では、チェルシーが一気に5位に降格。得失点差で3位が決まるが、リバプール優位は揺るがない。今回のケースでは、レスターが勝利・引き分け・負けのいずれでも3位浮上が狙える
シナリオ③ 引き分け以下でも4位以内確保…レスターが引き分け以下
レスターが敗戦した場合、リバプールが大量得点で負けない限りは4位に留まれる。しかし、レスターが引き分けて、リバプールが負けてしまうと5位に転落。最低でも引き分けで試合を終えなければ、可能性が限りなく低くなってしまう。負けても、レスターがトッテナムに敗戦すれば、なんとか4位でシーズン終了となる。
シナリオ④ 他力本願…引き分けで、レスター勝利とチェルシー敗戦
3位に浮上できないものの、レスターが勝利し、チェルシーが敗戦、リバプールが引き分けでも4位以内を確保できる。チェルシーとリバプールが勝ち点差で並ぶが、得失点差で優位に立つリバプールに軍配があがる。(※引き分けでは得失点差に変動なく、敗戦では最低でも得失点差が1ゴール減少。)
他にもパターンがあるかもしれないが、やはり引き分けでは心許ない。しっかりと最終節では勝利を収めること、もっと言えば前半で2点くらいリードし、ライバルチームにプレッシャーを与え続けたい。勝利でもレスターが歴史に残るほどの大勝をすればひっくり返る確率もあるが、ほとんどありえない話であり無視しても良いだろう。
対戦相手やホームでの試合と利点が多いだけに、確実に勝利を手にしてくれる…と期待してやまない…